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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第114話
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父さんですね……」

「……噂はかねがね。」

ラウラの説明を聞いたガイウス、セレーネ、リィンは驚きの表情で見つめた。



「領邦軍や正規軍の武術師範を務めているとも聞いている。そのせいで、領地を留守にすることも多いそうだが?」

「ふう……その通りだ。今回も、帰郷するのはいいが肝心の父上がいるかどうか……」

「そうか……」

「うーん、できれば見てみたいけどなー。」

その後リィン達はバリアハートで列車を乗り換えた。



「……深い森だな。」

列車の窓から見える風景にリィンは静かに呟いた。

「……おとぎ話に出てくる妖精の森みたいですね。」

「実際、その手の言い伝えは事欠かぬ土地柄ではあるな。”槍の聖女”リアンヌもこの地の出身ではあったが……人間離れした美貌と強さから”妖精の取り替え子”と囁かれていたこともあるらしい。」

「ほう……面白いな。」

「実際、獅子戦役の終結後、彼女が謎の死を遂げたせいでサンドロット伯爵家は断絶した。そんな逸話があったとしても不思議ではないかもしれん。」

「妖精の取り替え子か……あ……」

ラウラ達の話を聞いていたリィンは景色に霧がかかったことに気付いた。



「……霧……」

「これは……」

「……たしかレグラムは霧が出ることでも有名だったな。」

「ああ、晩夏では珍しくはない。おかげで少々、涼しくなりそうだ。」

ユーシスの話に頷いたラウラは説明を続けた。



「はは、それは助かるな。」

「フフ、一体どんな町なのでしょうね?」

「むにゃむにゃ……ガーちゃん、それは壊しちゃダメだよ〜……」

「すぅ……キャハッ♪今回の敵を殺した数はエヴリーヌが一番だね♪……」

ミリアムとエヴリーヌの寝言を聞いたリィン達が冷や汗をかいていると、列車はレグラムに到着した。


11:30―――



〜湖畔の町”レグラム”〜



「…………………」

「これは……見事だな。」

「俺も初めてだが……噂に違わぬ光景だな。」

「とても綺麗です……」

「霧と伝説の町、ですか……」

列車から降り、駅を出たリィン達は目の前に見えるレグラムの光景に見惚れ

「……まあ、綺麗なのは間違いないけど霧が鬱陶しいね。」

エヴリーヌは静かに呟いた。



「フフ、気に行ってくれたようで何よりだ。生憎、霧が出ているので見晴らしはよくないが……晴れていると湖面が鏡のように輝いて見えることもある。」

「いや……恐れ入ったよ。」

ラウラの説明を聞いたリィンが苦笑しながら答えたその時

「―――お嬢様。お帰りなさいませ。」

「え―――
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