第101話
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ら聞いています。わざわざ僕達を助けに来てくれてありがとうございます。」
(フフ、礼には及ばぬ。新たな風が吹いたのでな……そのついでに翼を運んだだけだ。)
「えへへ……でも、お礼を言っておくわ。来てくれてありがとう。……あれ、そういえば……確かあなたって、人を見守るだけの存在なのよね?あたしたちを助けてよかったの?」
レグナートの念話を聞いたエステルは苦笑しながらお礼を言った後、ある事に気付いてレグナートに尋ねた。
(それは”輝く環”を前におぬしらが答えを出すまでのことだ。そして答えが出された今、古の盟約は解かれ、禁忌も消えた。ゆえに”剣聖”の頼みに応じ、こうして迎えに来たというわけだ。)
「古の盟約……」
「わけ、分からないんですけど……」
「安心しろ、俺にも分からん。何しろこの堅物ときたら肝心な事はロクに喋ってくれないのだからな。」
レグナートの念話を聞いたヨシュアは呆け、エステルはジト目になり、カシウスは疲れた表情で溜息を吐いて答えた後、レグナートに視線を向けた。
(フフ、許せ。竜には竜のしがらみがある。…………ただ一つ言えることは運命の歯車は、今まさに回り始めたばかりということだ。そして、一度回り始めた歯車は最後まで止まることはない……。心しておくことだな。)
「そうか……」
「ちょ、ちょっと待って……!」
「また同じようなことがリベールで起こるというの?」
レグナートの念話を聞いたカシウスは真剣な表情で頷き、再び今回の件のような事が起こる事を悟ったエステルは血相を変え、ヨシュアは真剣な表情で訊ねた。
「いや、その運命は別の場所で、別の者たちが引き受けることになるだろう。―――とにかく今回はお前たちも本当によくやった。今はただ何も考えず、ゆっくり休むといいだろう。かけがえのない仲間と共にな。」
二人の心配をかき消すようにカシウスはエステル達に優しい表情で2人を見つめて言った後二人をねぎらった。
「あ……」
カシウスの言葉に呆けたエステルとヨシュアがカシウスが向けた視線を追っていくと、そこには甲板に出たアルセイユ、モルテニア、山猫号のメンバーの達が嬉しそうな表情でエステル達を見つめたり、手を振ったりしていた。
〜アルセイユ・格納庫〜
「……………ふふっ、さすがいつもレンの予想を覆すエステルね。……………本当によかった………」
仲間達が二人の無事に喜んで甲板で二人を迎えようとしている中、ただ一人格納庫にいたレンは二人の無事による安堵の涙をぬぐっていた。
「フフ、まさか竜の協力を取り付けるとはな………”剣聖”の手腕には恐れ入った。これでお前にとって”最高の結果”になったという事か。」
するとその時銀がレン
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