序章〜乙女の決意〜 第4話
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お勉強を終わらせた後、演習の準備があるって先に済ませちゃったわよ。何でも今日の演習はかなりハードなんですってね?」
「え……」
「そ、そんな風に先輩が言ってたんですかっ?」
フィリスの言葉にエステルとアネラスは身震いした。
「うん、朝食はしっかり取っておくようにとの伝言よ。2人とも、いっぱい食べてしっかりスタミナをつけてね♪」
そして2人は宿舎に戻って、ミントと朝食をとり始めた。
〜ル=ロックル・宿舎〜
「はあ……。けっこうお腹いっぱい。訓練前にこんなに食べたらまずいような気がするけど……」
「えへへ……ミント、つい朝ごはんの目玉焼きを4つも食べちゃった!」
満腹になり、後の事を考えたエステルは苦笑し、ミントは無邪気な笑顔で大好物の卵料理をたくさん食べた事を嬉しそうに言った、
「ふふ、管理人さんの料理ってホントおいしいもんね。でも、訓練と違って途中でバテるわけにもいかないし、ちょうどいいんじゃないかな?」
「うん、確かに。やっぱりスタミナは基本よね。それにしても……。ここに来てからもう3週間か。正直、あっという間だったな。」
アネラスの言葉に頷いたエステルは時間が経つ速さに驚いていた。
「ふふ、エステルちゃんとミントちゃん、ものすごく頑張ってたもんね。私も一緒に訓練しててホント、いい刺激になったよ。特にミントちゃんは、あの厳しいクルツさんが褒めていたよ?『こんな優秀で賢い娘が遊撃士になってくれるとは思わなかった』って。」
「えへへ………」
「えへへ……。そう言ってもらえると嬉しいな。」
アネラスの言葉にミントとエステルは、親娘揃って照れていた。
「でも、クルツさんが訓練教官として来てくれたのも驚いたけど……。まさかアネラスさんがあたしと同じ訓練を受けるとは思ってもみなかったわ。」
「んー、私も正遊撃士になってから半年くらいの新米だからねぇ。シェラ先輩からエステルちゃんとミントちゃんの話を聞いて渡りに船だと思ったんだ。前々からこの訓練場のことは先輩たちに聞いて興味があったし。」
エステルの言葉にアネラスは訓練に来た経緯を思い出し、言った。
「そっか……。でも、こんな場所があるなんてギルドも結構大きな組織なのね。最初、父さんたちから話を聞いたときはあまりピンとこなかったんだけど………まさか、仕事用の服もついでに変える事になるとは思わなかったわ。」
そう言ってエステルは正遊撃士になった祝い代わりに新しい仕事服をシェラザードに買ってもらい、すでに着こなしている自分自身を見た。
「なるほど……。その服って、シェラ先輩のお祝いプレゼントだったんだね。いいな〜。可愛い服を買ってもらえて。
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