外伝〜因縁の再会〜前篇
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エル……?」
イリーナの本名を聞いたエクリアは首を傾げた後、イリーナの顔をよく見た。
(別人……?でも、あまりにも”あの娘”と似すぎているし、感じられる雰囲気も”あの娘”そのもの……!)
エクリアはイリーナの容姿や感じられる雰囲気で、自分が知っているイリーナとそっくりな事を心の中で思った。
「あ、イリーナさん。道を尋ねられそうな方を見つけたのですか?」
そこにプリネとツーヤがイリーナ達に近付いて来た。
「プリネ様。それにツーヤちゃんも。……はい。今からこの方に聞こうとした所です。」
「そうですか。どなたかは知りませんが、お手数をかけてすみま……」
イリーナの答えを聞いたプリネはエクリアを見て、謝罪をする途中で固まった。
「なっ!?あ、貴女は!『姫将軍』エクリア・テシュオス!!」
「!!」
今はもう、限られた人物達しか知らないはずの過去の自分の二つ名と百数十年前に捨てたかつての王族として名乗っていた名をプリネが口にした事にエクリアは驚いた。
「ご主人様?この方を知っているのですか?」
エクリアを知っていそうなプリネを見て、首を傾げたツーヤは尋ねた。
「………ええ。直接会ったのはこれが初めてだけどね。………神殺しが住む王都――プレイアに神殺しの使徒である貴女がいても、特におかしくありませんね、エクリア様。」
「………貴女は何者ですか?」
エクリアは自分の正体や過去を知っているプリネに、プリネ自身の正体を尋ねた。
「……申し遅れました。私の名はプリネ・マーシルン。この娘はツーヤ。よろしくお願いします。」
「……ツーヤと言います。イリーナさんと同じく、ご主人様に仕えております。」
警戒している様子のエクリアにプリネは礼儀正しく自己紹介をし、ツーヤもプリネに続くように自己紹介をした。
「マーシルン!?ま、まさか……リウイ様の……縁の方ですか……!?」
一方プリネの名を聞いたエクリアは驚き、震えながら尋ねた。
「……父は初代メンフィル皇帝、リウイ。母はアーライナの神格者、ペテレーネです。」
「!!リウイ様とリウイ様の側近の方の……ご息女……ですか……道理で私の事を……知っている訳ですね……」
プリネがリウイの娘と知ったエクリアは驚いた後、寂しげに笑った。
「あの、プリネ様。宿屋の事は聞かなくていいのですか?」
そこにイリーナが遠慮気味に申し出た。
「そうね。あまりにも驚いてしまって、すっかり忘れてしまったわ。……エクリア様、今お時間はよろしいでしょうか?」
「……はい。」
そしてプリネはエクリアに宿屋を探している事を説明して、そこまでの道を尋ね
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