第2話
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礼を言った。
「いや〜、とんでもない。部外者が出しゃばったりしてホンマ、すんませんでしたわ。」
お礼を言われたケビンは謙遜しながら答えた。そしてミントが泣き止んだ後、エステルはカシウスを見て言った。
「あ、あの……。父さん、あたしね……」
「判っている。……深入りするなと言ったのはただの俺のエゴだ。男としての、父親としての論理をお前に押し付けただけにすぎん。そう、シェラザードに叱られてな。」
「シェラ姉……」
「ふふ、あたしも今回は全面的にあんたの味方よ。」
エステルに見られたシェラザードはウインクをした。
「フフ、私もシェラちゃんと一緒でもちろん貴女の味方よ?エステル。」
「お母さん…………」
「……それとあなた?」
「な、なんだ?レナ。」
レナに呼ばれたカシウスは表面上は穏やかなレナの声に突如恐怖感が襲って来て、微妙に手を震わせた。
「………後で私からも言いたい事や聞きたい事がい・ろ・い・ろと!あるので、忘れないで下さいね?ア〜ナ〜タ〜?」
「…………ハイ、わかりました…………」
そしてレナは凄味のある笑顔をカシウスに見せ、レナの凄味のある笑顔を見たカシウスは身体中を震わせて全身に冷や汗をかき、縮こまりながら答えた。
(………な、何やろ?オレが怒られた訳やないのに、こっちにまで震えが来てしまう……!ってこの感覚はルフィナ姉さんが怒った時と同じ感覚やんけ!…………というか下手したらルフィナ姉さんの上を行く怖さや………!とんでもない人や……!)
(さ、さすがレナさんね…………先生、ご愁傷様です………)
一方ケビンやシェラザードはカシウスに向けているレナの怒りの余波を受け、それぞれ体を震わせた。
「覚悟はしていたが……あいつが居なくなったことが思っていたよりも堪えたらしい。だから、せめてお前だけは危険な道を歩かせたくなかった。命と引き替えにお前を救おうとしたレナのようになって欲しくなかった。……だが、そういう風に考えるのはお前にも、レナにも失礼だったな。今更ながらに思い知らされたよ。」
気を取り直したカシウスはエステルとレナを見た。
「父さん……」
「フフ……そうね。……でもあなた?私は今でもこうして生きているのだから、命と引き換えにこの娘を救ったなんて事を言わないで頂戴。」
「………そうだな。リウイ殿達には本当に感謝しているよ………」
レナに優しい微笑みを向けられたカシウスは口元に笑みを浮かべた後、レナの命を救ったリウイ達に改めて心の中で感謝した。そしてカシウスは表情を真剣にして、話を続けた。
「……軍を立て直すため俺はしばらく身動きが取れん。おそらく奴等
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