第96話
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つといい……。俺には出来なかったことを軽々とやってのけたのだから。そして、様々な者たちを導いてここまで辿り着いた……フフ……本当におかしな娘だ。」
「な、なんか全然、感謝されてる気がしないんですけど……」
呆れ半分の様子で感心しているレーヴェをエステルはジト目で睨んだ。
「ルーク・ブライト。八葉の剣とお前自身が編み出す独自の剣を使いこなすお前の力量……なかなかのものだ。さすがは”焔の剣聖”と言った所か。」
「ハハ……それと一つ訂正しとくぜ。八葉一刀流じゃない方の剣技――――”アルバート流”はちゃんとした流派の剣技で、師匠もちゃんといるぜ。」
「”アルバート流”……聞いた事がない剣技だが、お前のその剣技を考えればその師匠とやらも凄まじい使い手であるのであろうな。」
「ああ……俺の自慢の師匠だぜ。」
レーヴェの言葉を聞いたルークは自身の最大の強敵であり、同時に尊敬する師匠でもあった人物を懐かしそうな表情で思い出しながら答えた。
「レイシス王子殿下……あのリシャール大佐ですら不可能であった”剣聖”カシウス・ブライトに届いたという話……他国に対する畏怖として誇張された噂だと今まで思っていたが、どうやら”リベールの若獅子”は真実だったようだな。」
「フフ、私の剣は”結社”の”執行者”の中でもトップクラスの使い手である”剣帝”のお眼鏡にかなったかな?」
「フ……機会があれば万全の状態で手合わせを願いたいと思っている。」
「ハハ、それは光栄な話だね。」
レーヴェの自分に対する高評価を聞いたレイスは微笑みを浮かべて答えた。
「アガット・クロスナー。竜気をまといし必殺の重剣技、なかなかどうして大したものだ。フフ……少しは前に進めたようじゃないか?」
「お、おう……。って、したり顔で分かったような口利いてんじゃねえっての!オッサンそっくりだぞ、あんた!」
レーヴェに評価されたアガットは頷いた後表情を引き攣らせてレーヴェに指摘した。
「フ………剣聖に似ているとは光栄だ。………それと………………」
「え、えっと……私の顔に何かついているのかしら?(不味いわね……気づかれたかしら……?)」
目を細めたレーヴェに視線を向けられたアーシアは内心冷や汗をかいてレーヴェに問いかけた。
「いや………アーシア・アークといったな。ルフィナというお前と同じ法剣とボウガン使いの女を知っているか?」
「………ええ。短い間だけど、お世話になった先輩よ。私は事情があって、すぐに騎士団から去ってしまったけど……」
「フ………元星杯騎士か。数年程前にある一件でやり合った事がある。その時は見事に出し抜かれたが、いまだ創建でいるのか?」
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