プロローグ〜改変の契約〜後篇
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〜ルシタニア号・オーナー室〜
「ハハ、クールメイドにドジッ娘メイドの双子コンビか。嬢ちゃん、中々わかっとるな?」
「クスクス、お気に召して何よりね。―――それじゃ、”ビジネス”の話をする前にまずはそちらからどうぞ。2年前の依頼の件も含めてレンに聞きたい事がたくさんあるんでしょう?」
双子のメイドが退出した後に呟いたゼノの言葉に笑顔を浮かべて答えたレンは意味ありげな笑みを浮かべてゼノとレオニダスを見つめた。
「ならば早速聞かせてもらおう。2年前の依頼――――”結社”がリベールから撤退するまで”剣聖”の奥方―――レナ・ブライトの護衛の依頼やエステル・ブライト達の援護を依頼した”依頼人”はお前なのか?」
「ええ、そうよ。”リベールの異変”の少し前に起こった情報部によるクーデター未遂事件で”結社”の存在を知ったからね。それで”結社”がリベールで暗躍する為にレン達の不在中にパパ―――”剣聖カシウス・ブライト”に対する人質としてママを狙う可能性がある事に気づいてね。念の為の”保険”として貴方達にママの護衛の依頼をしたのよ。”赤い星座”と双璧を為す大陸最強の猟兵団である”西風の旅団”の猟兵達なら、結社に所属している凄腕の使い手―――”執行者”が相手でも追い返せる可能性があったからね。」
「ちなみに何で”赤い星座”やなくて西風の旅団を選んだんや?」
レオニダスの質問に答えたレンの話を聞いてある事が気になったゼノは真剣な表情でレンに訊ねた。
「だって、”赤い星座”って団長の”闘神”を含めたオルランド一族は戦闘狂ばっかりだって情報だもの。そんな人達に依頼したらレンの”オーダー”通りにママを守ってくれないかもしれないもの。特に”血染めのシャーリィ(ブラッディシャーリィ)”がママを守っていたら、戦いを楽しむあまりママの護衛がおろそかになったり、流れ弾でママや周りの人達をケガさせたりするかもしれないでしょう?」
「ハハ、一理あるな。……ん?嬢ちゃんって、リベール人やろ?法律で猟兵の雇用を禁止しているリベール人―――それも猟兵と宿敵の関係の遊撃士をやっている嬢ちゃんが法律違反を犯して、更に遊撃士の資格をはく奪されるかもしれんリスクを負ってまで何で俺達を雇ったんや?」
レンの答えに苦笑したゼノはある事に気づき、レンに訊ねた。
「うふふ、遊撃士協会は遊撃士が猟兵を雇う事については規約で禁止している訳でもないから、遊撃士のレンが貴方達を雇っても特に問題ないわよ。」
「……それでも普通は問題になると思うのだがな。」
レンの説明を聞いたレオニダスは静かな表情で指摘した。
「ま、”普通”ならそうね。―――でもレンは”遊撃士協会”にとって”特別な存在”だから、こんなものまで
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