2部分:第二章
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いうものを一生見たことがない町人すらいたのである。
「そうです。お侍さんでもそうですしそれに影響を受けた方々も」
「そっちの方もってことでんな」
「大阪ではそんな店はないですか」
「あらしまへん」
興味がないので気付いていないだけかも知れないが少なくとも彼は知らなかった。
「初耳ですわ」
「そうですか。それはいい」
「何がええねん」
思わずこの言葉が出てしまった。偽らざる本音である。
「何で男なんかとなあ、一緒に寝なあかんのや」
「いやいや、それがですね」
男はそんな彼に楽しそうに言うのだった。
「これがかなりいいのですよ。まあ試しに」
「寝てみろっていうんか?」
「はい、是非どうぞ」
笑顔で勧めてきた。
「損はしませんよ」
「そらもうお金も払ってるさかい」
大阪人らしく金に五月蝿い彼はもう払っているのならば元は取りたいと思っていた。そしてそれを実行に移すつもりだったのだ。
「ほなええか」
「宜しいですね」
「だからや。お金払ったから」
理由はそれにつきた。少なくとも自分を納得させた。
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