第122話
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「……あ………………。(……ヨシュア……)」
待ち望んでいた初恋の少年との口づけにエステルはされるがままになっていたが、口に違和感を感じヨシュアから離れた。
「なに今の……!口の中に流れて……」
「……即効性のある睡眠誘導剤だよ。副作用はないから安心して。」
「あ……」
眠気が突如エステルを襲い、眠気に耐えられなくなったエステルは地面に崩れ落ちるように膝をついた。
「ど……どうして……?……何でそんなものを……!」
自分に睡眠薬を飲ませたヨシュアをエステルは信じられない表情でヨシュアを見た。
「僕のエステル……お日様みたいに眩しかった君。君と一緒にいて幸せだったけど、同時に、とても苦しかった……。明るい光が濃い影を作るように……。君と一緒にいればいるほど僕は、自分の忌まわしい本性を思い知らされるようになったから……。だから、出会わなければよかったと思ったこともあった。」
「……そんな……」
ヨシュアの言葉に強力な眠気で虚ろな瞳になりつつあるエステルは悲痛な声をあげた。
「でも、今は違う。君に出会えたことに感謝している。こんな風に、大切な女の子から逃げ出す事しかできないけど僕だけど……。誰よりも君のことを想っている。」
「……ヨシュア……ヨシュア……」
エステルは眠気が襲ってくる中、ヨシュアを引き留めるために何度もヨシュアを呼び続けたが。
「今まで、本当にありがとう。出会った時から……君のことが大好きだったよ。―――さよなら、エステル。」
ヨシュアの決別の言葉を聞くと同時にエステルは眠りに落ちてしまった…………
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