第120話
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、もう一人前のつもりでいるエステルにヨシュアは苦笑しつつ、女性を自分に惚れさせるような殺し文句をさらりと言った。
「……え……。………………………………。ええええええええっ!?」
「あれ、迷惑だったかな?」
ヨシュアの言葉を聞いてエステルは一瞬呆けた後、顔を赤くして驚いて叫んだ。そしてエステルの叫びを聞いたヨシュアは以外そうな表情でエステルを見た。
「いや、迷惑っていうか……。一緒にいたいって……それって……どういう……?」
エステルは目線をヨシュアに合わせず、恥ずかしがりながらヨシュアに真意を聞いた。
「そりゃあ、気心は知れてるし、お互いのクセは判っているからね。このままコンビを組んだ方がいいと思ったんだけど……」
「あ……遊撃士の仕事のことか……。なーんだ、てっきりあたし、逆に告白されちゃったのかと……」
ヨシュアが考えていることは自分の考えていることと思い違いであることに気付いたエステルは、安心して言ってはいけないことを呟いてしまった。
「えっ……」
今度はエステルの呟きを聞いてしまったヨシュアが驚いた。
「わああああああっ!今のナシ!忘れてっ!」
自分の失言に気付いたエステルは大きな声を出して、先ほどの言葉を取り消すようヨシュアに言った。
「エステル、それって……」
「し、しっかし今日はホントに暑いわよねっ!?暑いときにはアイスが一番!おごってあげるからちょっとここで待っててっ!」
ヨシュアの返事も聞かず、エステルは適当な言い訳をした後、何も考えずアイス売り場とは逆方向に走り去った。
「あ……。アイス売り場はそっちじゃないと思うんだけど……。………………………………。もしかして……エステル……。いや…………そんなわけないよな……」
ヨシュアは言っていることと違う方向に走り去ったエステルを見て呟いた後、エステルがさっき、自分に何を言おうとしたのかを考え、あることに思い当たったがすぐにその考えを打ち消した。そしてエステルと入れ替わるかのようにある人物がヨシュアに近づいて来た。
「いやぁ。若い人はうらやましいですね。」
ヨシュアに近づいてきた人物とは2人の旅で各地で出会った考古学者――アルバ教授だった。
「アルバ教授……」
「やあ、しばらくぶりですね。最近、色々と騒がしかったですが平和が戻って本当によかった。やはり人間、平穏無事に暮らすのが一番ですね。」
「………………………………」
和やかに話しかけてくるアルバにヨシュアは警戒の目を向けた。
「おや、どうしました?顔色が優れないようですが……。正遊撃士になれたのだから、もっと晴れやかな顔をしなくては。そうだ、
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