第118話
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。そしてリシャールは単独でトロイメライと戦い始めた。たった一人で無謀とも思われる戦いをリシャールは優勢に戦った。
「す、凄い……!」
「さすが、父さんの剣技を継いだだけはあるね……」
「へ〜………やるじゃない♪あれならティファーナやリオーネ辺りだったら結構いい勝負ができるんじゃないかしら?」
リシャールの強さにエステルやヨシュアは驚き、カーリアンはリシャールの強さを見て、今は亡き戦友とリシャールが戦った時を連想した。
「何をしている!早く行け!!」
リシャールは自分の戦いを見て感心しているエステル達に早く逃げるように言った後、トロイメライに攻撃をし続けたが、敵の固い装甲への度重なる攻撃に刀が耐えきれず折れてしまいリシャールはそれに気付いて、無防備になってしまったところを敵の巨大な手に体ごと掴まれた。
「う、うおおおおおおっ!?」
「た、大佐!?」
「く……どうしたら!?」
リシャールの窮地にエステルとヨシュアは疲弊した自分達での助け方がわからず、焦った。
「カーリアン様〜、なんとかならないですか〜?」
「……できなくはないけど、下手したらあの捕まっている人間を殺してしまうかもしれないわ。」
リスティはカーリアンにリシャールを助けられないか尋ねたが、カーリアンは難しそうな表情で答えた。
「カーリアン殿!」
「……何かしら?」
トロイメライに掴まれているリシャールに呼ばれたカーリアンはリシャールを見た。
「できるのならどうか、私ごとこの守護者を破壊して下さい!……それが無理ならエステル君達を連れて、撤退して下さい!」
「そ、そんな!?」
自分を犠牲にしようとしているリシャールにエステルは悲痛な声を出した。
「諦めないで下さい、大佐!」
「私の事は気にするな!君たちとの勝負に敗れた時……私の命運は……尽きていたのだ!」
「そ、そんな……」
自分の命を諦めているリシャールにエステルは悲痛な表情で呟いた。
「だから……気にすることはない……。私の計画は失敗に終わったが……。最期に君たちを助けられれば後悔だけは……せずにすむ……」
リシャールが自分が死ぬことに観念した時、入口から男性の声が聞こえて来た。
「やれやれ……。諦めなければ必ずや勝機は見える。そう教えたことを忘れたか?」
そして男性は一瞬でトロイメライに近づいて攻撃した。
「せいっ!」
男性の一撃はリシャールを掴んでいる腕ごと、棒による強烈な一撃でへし折った。
「え……!」
「あ………!」
「まさか……!」
「先生……!」
「エステルのお父さん〜……
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