1部分:第一章
[2/2]
[9]前 最初 [2]次話
「吉原はちょっとちゃいまんな」
案内をするその若い男に言うのだった。
「やっぱり」
「そうなんですか」
「言葉でわかると思いますけれどわては大阪から来ましてん」
それも言う。
「大阪もええですけれどここも」
「御気に召されましたか」
「はい」
辰五郎はその言葉に笑顔で頷く。
「何か中にいるだけでええですわ」
「ここはまた違うんですよ」
男はまた言ってきた。
「それはお楽しみを」
「違うんでっか?」
「そうですわ」
また言う。
「そこもお楽しみを」
「それじゃあ」
部屋に入る。そこにはあの遊女がいた。花魁のあの華やかな服を着てそこにいた。まずは話を楽しみ酒を嗜んだ。話は実に弾んだ。
[9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ