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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第113話
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懐から鍵を出し、扉を開き全員がその先に行くと大型のエレベーターが建造されていた。

「こ、こんな場所にエレベーターが……。こんな物、無かったはずなのに!」

ユリアは予想外の場所にエレベーターがあったことに驚愕した。

「わざわざ大佐が建造させたということか……。とすると、このエレベーターで『輝く環』が封じられた場所に降りることができるわけですな。」

「ええ……。ひょっとしたら、これこそが今回のクーデターを起こした真の目的だったのかもしれません。王城を占領でもしない限り、こんなものを造るのは不可能ですから。」

ジンの言葉に女王は頷きクーデターの原因を推測した。

「ま、まさかそんな……」

エステルはそれを聞いて信じられないような顔をした。

「ふむ、ありうるかもしれない。どこの国でもそうだが、王権が守る聖域とは不可侵のものだ。それを破るとなれば、よほど思い切った強行手段に出る必要があるだろうね。」

オリビエは納得した表情で頷いた。



「いずれにせよ、これを使って地下に降りる必要がありますね。まずは動かしてみましょう………っ!!!」

エレベータ―を動かそうと操作していたヨシュアだったが、ある事に気付き手を止めた。その様子を見て、エステルは怪訝そうな顔で尋ねた。

「どうしたの、ヨシュア?」

「これは……導力的な方法でロックされている。特殊な結晶回路(クオーツ)を組み込んだ鍵を使わないと動かせないみたいだ。」

「あ、あんですって〜!?」

「そんな〜!」

ヨシュアの言葉にエステルとミントは大きな声をあげた。

「そんな、ここまで来て……」

クロ―ゼはどうすればいいかわからず悲痛な顔をした。

「……………今までの戦いで気絶させた特務兵達を使えばいいのではなくて?」

「……確かに………!今すぐ、拘束してある特務兵を締め上げて聞いてやります!どこかに鍵があるかもしれません!」

「ええ……そうした方がよさそうですね。」

ファーミシルスの考えにユリアは頷き、女王も頷いたのを見て早速行動をしようとしたところ、聞き覚えのある声がエステル達の後ろから聞こえて姿を現した。

「いや、それには及びませんぞ。」

声に気付き、全員が振り返るとなんと逃亡中のラッセル博士がいた。



「え……!」

「あ………!」

「まさか……!」

エステルとミント、ヨシュアは驚き

「まあ……ラッセル博士!?」

女王も博士の姿を見て驚いた。

「アリシア様。ご無沙汰しておりましたな。エステルとヨシュア、ミントも元気そうで何よりじゃ。」

エステル達に近付いた博士は再会の言葉をかけた。


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