第109話
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〜王都グランセル・南街区〜
ヨシュア達が王都に到着すると、王都中は今まで一般兵が徘徊していたが今は特務兵の徘徊に変わっていた。
「………一般兵に代わって特務兵達が巡回していますね。」
「離宮を落とされて敵さんも必死なんだろうさ。しかし何とも物々しい雰囲気だぜ。」
「あう〜……あの人達、ピリピリしていて怖いです……できるだけ離れて歩きましょう。」
ヨシュアの言葉にジンは特務兵が巡回している理由を推測した後、華やかな街の物々しい雰囲気に溜息をついた。またテトリは特務兵達の雰囲気を怖がった。そしてそれを聞いていたオリビエは冗談か本気かわからないことを言い始めリュートを取り出そうとした。
「よし、こういう時こそボクのリュートで張り詰めた空気を和ませて………」
「目立つことをしていると、またあの人が飛んできますよ。確か、ミュラーさんでしたっけ?」
「そ、そうだった……。3人とも、帝国大使館には絶対に近寄らないでくれたまえ!」
呆れ顔のヨシュアにある事を言われたオリビエは必死に大使館に近づかないよう言った。
「はは、お互い大使館に寄ってるヒマは無さそうだな。準備を整えしだい、地下水路に降りるとしよう」
そしてジンに言われたヨシュア達は装備やオーブメントの確認をした後目的地である地下水路へ向かった。
〜王都地下水路・東区画〜
地下水路に降りたヨシュア達はクロ―ゼに渡された地図を見ながら隠し扉がある壁の所についた。
「あった………これだ。」
壁を念入りに探っていたヨシュアは隠されてあった仕掛けを解いた。すると壁は音を立てながら動き通路ができた。
「お見事。」
「ふえ〜……ヨシュアさん、凄いですね。ヨシュアさんの技術を見ているとマリーニャさんを思い出します。」
ジンはヨシュアの手際に感心した。またテトリも感心した後、ヨシュアの技術をみてかつての主の使徒の一人を思い浮かべた。
「ふーん。大したものだ。こういう仕掛けを見つけるコツでもあるのかい?」
「コツというか……単なる慣れだと思います。自然と指先が探り当てるんです。」
ヨシュアはなぜ、解けたか理解できなく戸惑いながら答えた。
「自然とねえ……ヨシュア君ってその昔、伝説の少年怪盗をしていたとか?活劇物とかに出てくるようなやつ。」
「あのですね……」
半分面白がっているオリビエの言葉にヨシュアは呆れた。
「あの〜、今は時間はあんまりないのでは……」
そこにテトリが遠慮気味に申し出た。
「ああ。とっとと行くぞ。ここからが本番だからな。」
テトリの言葉にジンは促し、ヨシュアとオリビエは話をやめて迅速に行
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