ボス攻略と隠しスキルと恋
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して聞いてくる。
「次はゲツガ。さっきのお前の武器、弓だったよな……。この世界に飛び道具投剣やチャクラムとか他数種類しかないはずだ。しかもクイックチェンジとは違った武器の出し方。あれは何だ?」
「……お前の言う通り、弓だ。ツインブレードにロープを巻いたやつ。簡単に説明すると頭を少し捻って出来るかどうか試したらできた。簡単に言うなら、システム外武器。それとさっきの出し方は企業秘密だ」
「何だよそれ……」
クラインがそう言うが、何か気付いたように口を閉じた。そして話題を変えるかのようにキリトに訊く。
「じゃあキリト、二刀流の出現条件は」
「解ってりゃもう公開している」
「ったく、水臭ぇなあキリト。そんなすげえウラワザ黙ってるなんてよう」
「スキルの出し方が判ってれば隠したりしないさ。でもさっぱり心当たりがないんだ」
キリトは頬を掻きながらぼそぼそと言葉を続ける。
「……こんなレアスキル持ってるなんて知られたら、しつこく聞かれたり……いろいろあるだろう、その……」
クラインは深く頷く。
「ネットゲーマーは嫉妬深いからな。オレは人間が出来てるからともかく妬み嫉みはそりゃあるだろうなあ。それと……」
そこで口をつむぐと、オレとキリトを順に見てニヤニヤしだす。
「……まあ、苦労も修行のうちと思って頑張りたまえ、若者たちよ」
「「勝手なことを……」」
クラインはキリトの肩をポンと叩いた後、次に俺の肩を叩いて軍の生存者に歩いていった。
「お前たち、本部まで戻れるか?」
クラインが言うと一人が頷く。
「よし。今日あったことを上にしっかり伝えるんだ。二度とこういう無謀な真似をしないようにな」
「はい。……あ、あの……有り難うございました」
「礼なら、あいつらに言え。特にお前らのために頑張ったぽい、あの白コートの男にな」
親指を俺のほうに向けて振る。軍のプレイヤーはよろよろと立ち上がり、俺に頭を下げた後、部屋から出て行って転移結晶使い、帰っていった。そのあとクラインが、さて、といった感じで両手を腰に当てる。
「俺たちはこのまま七十五層の転移門をアクティベートして行くけど、お前らはどうする?今日の立役者はキリトだが、ゲツガもがんばったからな。どっちがやる?」
「いや、任せるよ。俺はもうヘトヘトだ」
「俺も体中痛くて無理だな」
「そうか……。気をつけて帰れよ」
クラインはそう言ってから、仲間とともに七十五層に向かった。俺も体を癒すためにもう帰りたいためにキリトたちに言う。
「俺ももう帰る。体が痛いし、寝たい」
そう言って、ユキに支えてもらいながら扉の外に出る。家に記録している《回廊結晶》を取り出
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