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三人一組
第五章
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 仕事は完了となった、そしてここでだった。
 依頼主は目を丸くさせた顔で三人にこう尋ねた。
「ですがすぐに見付かりましたね」
「猫ちゃんがですね」
「何処にいたんですか、それで」
「公園にです」
 雄輔は微笑んで依頼主に答えた。
「あそこにいました」
「私がこの娘を拾った」
「はい、あそこに」
 依頼主が抱えているバスケットボックスの中の猫を見つつの言葉だ。
「いました」
「私あそこはかなり調べたんですが」
 難しい顔になってだ、依頼主は言った。
「あそこにいたんですね」
「そうだったんです」
「よく見付けらましたね」
「三人いますので」
 こう答えたのは拓篤だった、微笑んでの言葉だ。
「ですから」
「見付けられたんですか」
「じゃあ一人だとそちらでも」
「無理でした」
 はっきりとだ。拓篤は依頼主に答えた。
「我々三人が揃っていないと」
「一人ではですか」
「一人欠けても無理でした」
 猫は見付からず仕事の依頼を達成出来なかったというのだ。
「到底」
「ううん、三人共立派に見えますが」
「立派でも一人ではです」
 それではというのだ。
「力が限られていますの」
「だからですか」
「今回の依頼は達成出来ませんでした」
「そうでしたか」
「しかし三人いますので」
 それでというのだ。
「こうして今回は出来ました」
「そうでしたか」
「はい、それでまた何かあったら」
「はい、貴方達三人にお願いします」
「そうさせてもらいます」
 依頼主は猫のいるバスケットボックスを抱えたまま笑顔で応えた、そしてだった。
 依頼主が帰った後でだ、三人はそれぞれの席に戻った。そこで雄輔が拓篤に言った。
「確かに俺達ってな」
「そうだな、一人ではな」
「何も出来ないな」
「そうよね、昔からね」
 由紀も週刊少年サンデーを手に持ちつつ言う。
「私達は三人でないとね」
「何も出来ないよな」
「出来るって言われてもね」
「人間は一人だとだ」
 とてもという口調でだ、拓篤は言った。
「その力は所詮限られている」
「探偵でもな」
「猫一匹見付けて確保することも出来ない」
「そういうことだな」
「けれど三人いるから」
 また言った由紀だった。
「上手くいけているのね」
「そういうことだ、では次の仕事もだ」
「猫でも犬でも浮気調査でもね」
「三人でやっていこう」
「それじゃあね」
「あっ、メールが来たぜ」
 雄輔は自分の席のパソコンのメール欄を開いて言った。
「仕事の依頼みたいだな」
「そうか、ではだ」
「今度のお仕事も三人でやろうね」
「旦那が浮気してそうか」
「浮気調査か」
「それが次のお仕事ね」
「それも三人でする」
 拓篤は所長の席で確かな声
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