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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第98話
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キアスをリィンは静かな表情で見守っていた。



「………………申し訳ございませんが、貴方の顔を見るのは今日が初めてです。」

「そうですか……」

マキアスの顔をジッと見つめた後静かな表情で答えたフィオーラ夫人の言葉を聞いたマキアスは疲れた表情で肩を落とした。

「マキアス。その……大丈夫……?」

「ああ……大丈夫だ。ツーヤから僕や父さんの事も含めた記憶を全て失っている事は聞いていたから。それにこうして直に顔を合わせて話してみてわかったよ……やっぱり僕が知る”姉さん”だって。」

「マキアスさん……」

エリオットに心配されて答えたマキアスの様子をセレーネは心配そうな表情で見つめた。



「?フィオーラが君の”姉”?どういう事なんだい?」

マキアスの言葉の意味がわからなかったエリウッド公爵はリィン達に尋ね、リィン達はフィオーラ夫人とマキアスの関係や事情を説明した。

「お、お母様の親族の方だったんですか……」

事情を聞き終えたクラリスは驚きの表情でマキアスを見つめ

「それにしても改めて聞くとあまりにも酷い話よね……」

「……ま、血統主義のエレボニア貴族は正妻に平民を迎える事なんてありえない話でしょうね。」

辛そうな表情をしているアリサの言葉にサラ教官は目を伏せて答えた。



「―――今の話を聞いて正直僕はフィオーラを徹底的に圧力をかけてきた男の家族もそうだけど、フィオーラを裏切って自殺に追いやったその男に怒りを抱いているよ。本当に彼女の事を愛しているはずなら、そのような事はしなかったはずだ。」

「エリウッド様……私は気にしていないので、どうかお気になさらないで下さい。それに……私はエリウッド様と出会い、結ばれ……今はこうして共に生きている事に心から幸せに思っていますから……」

静かな怒りを纏っているエリウッド公爵の様子を見たフィオーラ夫人は優しげな微笑みを浮かべてエリウッド公爵を見つめ

「フィオーラ……」

フィオーラ夫人に微笑まれたエリウッド公爵も微笑みを返して互いに見つめ合った。



(うわっ……!凄いラブラブだね……)

(ハハ、確かに。)

(見ている方が恥ずかしくなってくるわ……)

(互いを思い合うとても素敵な夫婦ですね♪)

(まるで新婚夫婦を見ているみたいよ……あ〜あ。あたしを思ってくれるダンディな中年紳士が現れないかしら?)

二人の様子を見たエリオットとリィンは苦笑し、アリサは疲れた表情をし、セレーネは嬉しそうな表情をし、サラ教官は呆れた後羨ましそうな表情で二人を見つめ

(ううっ、姉さんの事は吹っ切ったはずなのにやっぱり複雑だな……でも……幸せそうで本当に
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