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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
外伝〜夕暮れの惨劇〜後篇
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ァァ!?グフッ!?ウギャァァァァァッ!?」

レンの魔術によるSクラフト――レインボー・パーティーをその身に受けた隊長は大量の血を流し、そして到るところを火傷しながら、断末魔を上げた!

「ふふ……これで終わりよっ!」



パチン!



「アアアアア!………………」

そしてレンは指を鳴らした!すると純粋属性の爆発が隊長の中心で起こり、また近くに落ちていた爆弾も誘爆し、隊長の断末魔をも掻き消して辺りを響き渡らす轟音を上げた!そして爆発の煙が晴れると隊長がいた場所はクレーターとなっており、何も残っていなかった。

「ウフフ……殲滅完了ね♪みなさん、御機嫌よう♪」

特務兵の全滅を確認したレンは大鎌を異空間に仕舞って、淑女の動作で勝利を宣言した。



「…………どうやら俺達の手は必要なかったようだな。」

「お見事です、レン様。マーシルンの名に恥じない素晴らしい戦いでしたわ。」

そこに一部隊を率いたリウイとファーミシルスがレンに近付いて来た。

「パパ!ファーミシルスお姉さんも!イリーナお姉さん、無事に知らせれたようね!」

リウイ達を見たレンは笑顔で答えた。

「ああ。……お前を残して、自分だけ逃げれてしまった事をずいぶん気にしていたようだ。早く大使館に帰って、無事な姿を見せて安心させるといい。……ここの処理は俺達が済ませておく。」

「はーい!………あ、そうだ!」

リウイに答えたレンは大使館に帰ろうとしたが、立ち止まってリウイを見た。

「イリーナお姉さん、いつになったらイリーナママになるの?」

「………………どういう意味だ?」

レンの言葉を聞いたリウイは驚いたが表情に出さず、レンの真意を尋ねた。

「え?だってイリーナお姉さんがパパ達が探していた”イリーナ様”なんでしょう?レン、早く弟か妹が欲しいもの!」

「…………今のイリーナは俺達が求めるイリーナではない。だから今は現状維持だ。」

「ふ〜ん……大人って色々と難しいのね。ま、いいわ!イリーナお姉さんがイリーナママになる日を楽しみに待っているね!」

「…………………」

笑顔で大使館に帰って行くレンをリウイは黙って見ていた。そしてリウイは兵士達に特務兵達の遺体の処理や戦いによって荒れた街道の整備を指示した。



「それにしてもまさか、レン様がイリーナ殿の正体に気付いているとは思いませんでしたね……」

兵士達が作業をしている所を見守っているファーミシルスは自分と同じく見守っている主君に言った。

「………まあ、俺達の真の目的を知り、イリーナの肖像画を見たら大体の察しはつくだろうからな。レンは知っていても問題はあるまい。」


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