第105話
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では皆さんも、協力して下さるということで構いませんか?」
「もちろんだぜ!」
「遠慮なくコキ使っておくれ。」
「借りは……返させてもらう。」
「あたしも喜んで!」
エルナンの確認にクルツ達は力強く頷いた。
「うわ〜……。凄いことになってきたわね!」
「うん……さすがに頼もしい限りだね。」
「これなら、絶対お姫様を助けられるね!」
腕利きの正遊撃士達が参加する事にエステルやヨシュアは心強く感じ、ミントは救出作戦が上手くいくと思った。
「それでは具体的な救出作戦を練ることにしましょう。人質の命がかかっている以上、あまり悠長な作戦にはできません。多少、力押しになりますが拠点攻略の形を取りたいと思います。」
「侵入ルートを探す時間はないし、確かにそれしか方法はなさそうだな。」
「しかし、離宮を攻略するとしたら役割分担はどうするつもりだい?」
エルナンの作戦にグラッツは頷き、カルナは疑問に思った事を尋ねた。
「……陽動班と突入班の二手に分けるのが確実だろう。何らかの騒ぎを起こして離宮にいる戦力を引き付けてからそのスキに別動隊が突入する……」
「しかし、相手は王国軍の中でも精鋭にあたる情報部の特務部隊だ。欲を言えば、陽動時の要撃班と突入時の攪乱班も欲しいところだな。」
カルナの疑問にクルツは自分なりの作戦を提案した。またジンは戦力が足りない事を指摘した。
「えっと……それってどういうこと?」
「陽動して追いかけてきた敵を待ち伏せして叩くのが要撃班……。敵を混乱させて、突入をやりやすくするのが攪乱班だね。」
理解できていない様子のエステルにヨシュアは説明した。
「なるほど……。でも、この人数じゃあそんな役割分担は無理じゃない?」
「ええ……残念ながら。他の支部にも連絡したのですが、発着場と関所が封鎖されているため遊撃士がこちらに来れない状況です。」
エステルの指摘にエルナンは頷き、現状の戦力では厳しい事を説明した。
「そっか……。こういう時に、シェラ姉やアガットがいてくれたらな……」
「……ジンさんの言う通り、陽動と突入の2班だけではあまりにも危険が大きすぎます。何か別の案を検討した方がいいかもしれません。」
エルナンが別の作戦を考えようとした時、下の階から声が聞こえて来た。
「いや、足りない戦力は我々が補わせていただこう。」
声の主――シスター姿のユリアが下の階から上がって来て、エステル達の前に姿を現した。
「あ……!」
「ユリアさん……!」
「おお、周遊道で会ったあの時のシスターじゃないか。」
「こんに
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