第102話
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「了解しました……」
リシャールの頼みに頷いたロランスが先に歩みを進み始めようとしたその時、機械兵器らしき存在がリシャール達の目の前に立ちふさがった。
「おおっ!」
「き、機械の化物!?」
初めて見る自動で動く機械兵器に特務兵達は驚いた。
「ほう……。古代の人形兵器か。」
機械兵器を見て呟いたリシャールはロランスとほぼ同時に一閃で斬り伏せた!
「す、凄い……」
「あんな化物を一刀で……」
「フフ、君の方が反応が早かったようだな。やはり、本気の君にはあまり勝てそうな気がしない。」
「ご謙遜を。さすがは『剣聖』より受け継ぎし神速の居合い……。しかと見せていただきました。」
特務兵達が自分達の強さに驚いている中、リシャールとロランスはお互いの腕を賛辞した。
「ふふ、まだまだ未熟だ。だが、時代の流れはあまりに早く未熟者の成長を待ってはくれない。何とか、このつたなき手で王国の明日を切り拓かなくては……」
憂いが籠った表情をしたリシャールだったが、決意の表情になり、特務兵達の方に向いて、号令をかけた。
「勇者たちよ!大いなる力への道は開いた!我らが愛するリベールの輝ける夜明けはもうすぐだ!諸君の働きに期待する!」
「了解であります!」
「われら特務兵、一丸となって大佐のために尽くす所存です!」
「リベールの栄光のために!リベールの栄光のために!」
リシャールの号令に負けない特務兵達の大声が謎の地下空間に響いた。
〜グランセル城内・特務部隊詰所〜
「謹慎!?作戦がこれから最終段階に入るというこの時期に、何故!?」
一方グランセル城内のある部屋で特務兵を率いる部隊長――武術大会で予選敗退した隊長がカノーネに言い渡された命令に反論がある部下達を代表して、反論した。
「あら、当り前でしょう?予選敗退にロランス少尉の補佐もできず、呑気に気絶するような足手纏いがいると、作戦に支障が出る可能性があるでしょう?貴方達がいても邪魔になるだけよ。」
隊長の反論にカノーネは当然のように言った。
「しかし……!」
「言い訳は聞きませんわ。後、博士の奪還を許した貴方達。貴方達も同じ処分よ。」
「「そ、そんな……!」」
突然自分達にまで話を振られたレイストン要塞で博士の見張りをしていた特務兵達も絶望した表情になった。
「返事は?」
「イ、イエス、マム……」
カノーネに睨まれた特務兵達や隊長は悔しそうな表情で頷いた。
「よろしい。事が終わればまた任務に着かせてあげますわ。それでは。」
そしてカノーネは部屋を出て
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