第79話
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エステル達が王都に向かっていると、突如何かの駆動音が聞こえてきた。
〜キルシェ通り〜
「あれ……これって。」
「なんだ、飛行船のエンジン音じゃねえか……ん?」
エステルの疑問に答えたフレンだったがある事に気づくと不思議そうな表情で首を傾げ、エステル達も黙り込んだがすぐに現在王国全土は導力停止現象によって飛行船が飛べない状況である事に気づいた。
「おい、まさかとは思うが……!」
「この状況で飛べる飛行船と言えば……!」
「―――”結社”の飛行船ね。」
「―――あれだ……!」
アガットやバダックが血相を変えている中、アーシアは厳しい表情で呟き、何かに気づいたヨシュアはある方向の空を見つめた。結社が保有している紅い飛行船は次々と王都に向かっていた!
「”結社”の飛行艇……ど、どうしてこんなところに!?」
「まずい……あの方向は王都だ!」
「冗談じゃねえ!とっとと追いかけるぞ!」
そしてエステル達は急いで王都に向かい始めた。
エステル達が王都付近に到着する少し前、1隻の結社の飛空艇が王都前に降り立ち、そしてそこからブルブラン、ヴァルター、ルシオラ、ユウナ達”執行者”が飛空艇から次々と飛び降りた。
「さて……それでは始めるとしようか。」
「ったく、”剣聖”がいればちったぁ楽しめたものを……。銃が撃てない兵士なんざ肩慣らしにもならねえぜ?」
「うふふ、いいじゃない。デクノボーさんたちを倒しながら歩いていくのも楽しいと思うわ。」
「では、パテル=マテルは呼ばないようにしておきなさい。皆あっという間に逃げてしまうでしょうから。」
「あら、つまらないわね。せっかくあのキレイなお城を粉々にできると思ったのに♪」
「壊れゆく美か……それもまた悪くなさそうだ。」
ブルブラン達が談笑していると、王都から王国軍が次々と駆け付けた。
「貴様らは”身喰らう蛇”!おのれ……この状況で飛行艇を使うとは……」
「フフ、お初にお目にかかる。我が名は”怪盗紳士”ブルブラン。」
「クク……”痩せ狼”ヴァルターだ。せいぜい足掻いてもらうぜ。」
「”幻惑の鈴”ルシオラ。短い間ではあるけど、どうかお見知りおきを……」
「クスクス……”殲滅天使”ユウナよ。みんなどんな声で鳴いてくれるのかしら?」
王国軍に睨まれた”執行者”達は次々と不敵な笑みを浮かべて名乗り上げた。
「な、名乗りとは悠長なことを……!総員構え!突撃ィィィッ!」
すると王国軍は士官の号令によって勇敢に”執行者”達に挑んだ。しかし―――
「ふふ………ゆっくりお眠りなさい………花は散って
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