第100話
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聞いた女王は驚き、尋ねた。
「はい。後、カーリアンさんも王都に来ています。」
「カーリアン殿まで……」
ヨシュアからカーリアンまで王都にいる事を聞き、女王は考え込んだ。
「女王様?」
「どうかされましたか?」
女王の様子に首を傾げた2人は尋ねた。
「いえ………リフィア殿下達が王都にいると知って、大佐が何かしないか、少し恐れているんです。………特にリフィア殿下は皇位継承者ですから、メンフィルに対しての人質としての価値は非常に高いです。プリネ姫もリフィア殿下に次ぐ皇位継承権を持つ方ですし………」
「あはは〜……それは心配いらないと思います。リフィア達が特務兵ごときに負けるほど、弱くないですし。……むしろ、返り討ちにすると思います。」
女王の心配をエステルは苦笑しながら否定した。
「………確かにそうですね。……殿下達は今回の件をどこまで把握しているのですか?」
エステルの言葉に納得した女王はリフィア達がリシャール達の暗躍をどこまで知っているか気になって、尋ねた。
「あたし達が話した情報全てを知っています。……それとリフィア達は自分達なりに大佐達の狙いを推測していました。」
「……もしよければ、殿下達の推測を教えてくれませんか?」
エステルから話を聞き、女王は尋ねた。そしてエステルに代わってヨシュアが答えた。
「税率を上げて軍事費を拡大……大量破壊を目的とした導力兵器を開発……大規模な徴兵制を採用……リベールでは認められていない猟兵団との契約を合法化したりする事によってリベールを強大な軍事国家にする事を推測していました。」
「……さすがは聡明な殿下達ですね……殿下達の推測通り、まさに同じようなことを大佐は私に要求しました。それは、純粋な愛国心から来る発言だとは思えたのですが……。私は、どうしてもそれが正しいとは思えなかったのです。国を守っているのは軍事力だけではありません。他国と協調していく外交努力もそうですし……。技術交流や、経済交流を通じて諸国全体を豊かにする事だって国を守ることに繋がるはずです。」
「……まさに陛下のおっしゃる通りだと思います。」
「うんうん!お互いが信じ合わなくちゃ!」
女王の考えを聞き、ヨシュアやエステルは賛成するように頷いた。
「ですが、大佐はその考えを女々しい理想論と断じました。そして、クローディアの安全とひきかえに退位を要求したのです。」
「!!!」
しかし続きの話を聞いたエステルは愕然とした。
「多くの者が、家族を人質に取られ大佐に逆らえなくされています。ですが、私は女王です。肉親への情けのために国の未来を売り渡すことはできません。ただ、
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