第100話
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ることを依頼させてもらおうと思います。」
「女王様……!」
「陛下……何なりと仰ってください。」
女王が依頼を申し出た事に希望を持った2人は明るい表情をした。
「依頼内容は、情報部によって囚われている方々の救出です。これは、私の孫娘であるクローディアのことも含みます。」
「そっか、やっぱりお姫様もどこかに捕まってるんですね……」
女王から話を聞いたエステルはクロ―ディア姫が城にいなかった事に納得した。
「ええ……。思えば、今回のクーデターは私があの子を次期国王として推そうとした事から始まりました。」
「デュナン公爵ではなく、ですね。」
溜息を吐いている女王にヨシュアは真剣な表情で確認した。
「ええ、こういっては何ですが、我が甥ながらデュナン公爵は色々と問題の多い人物でした。………そんな人物が王となった時、メンフィルと今までの関係を保っていられるか、不安に思っています。対して未熟ではありますが孫娘には光るものがありました。王国の未来を考えた結果……私はクローディアを推そうと心に決めたのです。」
「えっと、姫様のことはほとんど知りませんけど……。それって、どう考えても正しい判断だと思いますよ。」
エステルはデュナンの今までの行動や言動を思い出して、言った。
「ですが、いつの世にも女性が権力を持つことに反対する向きはあるものです。ましてや、大国から侵略を受けた記憶もまだ新しい現在……。2代続けての女王による統治が結果的に国を弱くしてしまう……。そう考える人物が現れたとしても何ら不思議ではなかったのです。」
「なるほど……。それがリシャール大佐ですか。」
女王の話を聞き、納得したヨシュアは確認した。
「その通りです。彼は、私がクローディアを次期国王に推そうとしていることをいつのまにか掴んでいました。そして、その事実を公爵に伝えて今回のクーデターを決行したのです。全ては、公爵を陰から操り、リベールを周辺の大国に劣らぬ強大な軍事国家にするために……」
「なるほど……。ようやく事件の全貌が見えてきました。」
「リフィア達の言った通りね。」
「そうだね。」
「……あの。今、『リフィア』という名が出てきましたが……」
エステルとヨシュアの会話からある人物の名前が出て来た事に女王は驚き、尋ねた。
「はい。女王様の推測通り、僕達はメンフィル大使――リウイ皇帝陛下に依頼されて、リフィア殿下と旅をしています。」
「他には聖女様の娘であるプリネやプリネ達の護衛役のエヴリーヌっていう娘とも旅をしています。」
「そうだったのですか………リフィア殿下達は今、王都に?」
ヨシュアとエステルの話を
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