第100話
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った。
「あ、謝る必要なんてありません!女王様は、戻ってきた平和をずっと守ってくださった……。父さんたちは必死になってこの国を守ってくれた……。確かにお母さんは死ぬ所だったけど、聖女様達のお陰で今でも元気にしています!……。それに……こんな言い方をしたら不謹慎ですが、”百日戦役”があったからこそ、メンフィルとリベールが仲良くしているじゃないですか!」
「エステルさん……ありがとう、優しい子ね……。あなたに会うことが出来て……本当に良かった……。今、心からそう思えます。」
「女王様……」
女王の言葉にエステルは照れた。
「でも、だからこそ……だからこそ、あなたには危険な事をして欲しくはありません。これ以上、今回の事件に関わりを持って欲しくはないのです。」
「え……!で、でもあたしたち、ユリアさんに女王様の助けになるように頼まれて……」
女王の申し出にエステルは驚いた。
「ありがとう。その心だけ頂いておきますね。カシウス殿の留守中にあなたに万が一のことがあったら今度は何とお詫びしていいのか……。どうか、ロレントのお家に帰ってお父様の帰りを待っていてください。」
「で、でもっ……!」
女王の言葉にエステルが何か言おうとした所、ヨシュアが尋ねた。
「ですが、女王陛下……。父カシウスが取り戻し、陛下が守り続けた平和が今まさに揺らごうとしています。」
「ヨシュア殿……」
「『ゴスペル』の件もそうですが……。このまま大佐の狙い通り公爵閣下が国王となった場合、その平和はどうなるんでしょうか。それに公爵閣下や大佐の政治を見て、”覇王”リウイ皇帝陛下が、メンフィル帝国が今のように同盟を保ってくれるでしょうか。その事を考えて頂きたいんです。」
「………………………………」
ヨシュアの話を聞き、女王は辛そうな表情で考え込んだ。
「あ、あの、女王様……。あたし達、遊撃士になって父さんの代理で仕事をしました。それから、空賊事件に関わって手紙が届いて、変な小包を開けて、そのまま各地を旅してきて……。
まるで、父さんに背中を押されてここまで来たような気がするんです。だから……あたしも守りたい。平和に暮らせる幸せな毎日を……。今まで知り合ったあたしの大好きな人たちを……。女王様や、父さん達みたいに、そしてお母さんの命を救ってくれた聖女様達みたいにあたしなりの方法で守りたいんです!」
「エステルさん……。………………………………。本当に……あの子の言う通りだったわね。」
「えっ……」
エステルの力強い言葉を聞き、女王が呟いた事にエステルは首を傾げた。
「私も覚悟を決めました。エステルさんたちを通じて遊撃士協会に、あ
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