第97話
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王位継承権があるのは私も存じておるが……。たしか、同委の継承権を持つ方が他にもいらっしゃったはずですな?」
「そ、それは……」
コリンズの疑問にデュナンはすぐに答えられず、戸惑った。
「陛下のお孫さんにあたるクローディア殿下のことですね。確かに、王室典範上の規定では公爵閣下と同位ではありますが……。まだ年端もいかないという理由で陛下は閣下の方を推されたようです。先ほどの話にもありましたが……。女性の身に余るほどの重責を姫に負わせたくなかったのでしょう。」
「………しかし、それを言うならメンフィルはどうなのですか?かの国はエレボニアを越える大国ながら、次代の皇帝は現皇帝陛下直系の一人娘だと話に聞きますが………」
リシャールの説明にコリンズは他国で次代の皇帝になる女性であるリフィアの事を持ちだして、尋ねた。
「現皇帝シルヴァン陛下の一人娘であり、メンフィル大使――リウイ皇帝陛下の孫娘でもあられるリフィア殿下の事ですね。確かにリフィア殿下も女性という身ながら、大国を統べる皇帝という重責を負う事になりますが、そもそもリフィア殿下は我々”人間”と比べれば遥かな長い時を生きる”闇夜の眷属”。外見は幼い方ですが、既に40近くという年齢で王族としての経験もかなり詰まれている様子であられます。それに対してクロ―ディア殿下はまだ成人もしていない………女王陛下も悩んだ末、クロ―ディア殿下への王位継承を見送ったのです。」
「そうそう、そうなのだ!まあ、クローディアには良い縁談を探してやるつもりだ。非公式だが、すでに他国の王家から何件もの申し入れがあってな……。ひょっとしたら今年中にも縁談が実現するかもしれんのだ。」
リシャールの説明にデュナンは頷いた後、クロ―ディア姫の現状を説明した。
「まあ……!」
「……ふむ、お話は判りました。そうなるとお目出たい話が2つも続くというわけですな。」
「ううむ……姫様が……。ご結婚されるには少々若すぎるとは思うが……」
デュナンの説明を聞いたメイベルは驚き、コリンズは一応納得し、クラウスは成人もしていないクロ―ディア姫が結婚する事に戸惑った。
「……ちょいと失礼。1つ質問してもいいですかね?」
そこに今まで黙っていたジンが話に入って来た。
「ジ、ジンさん?」
突然話に入って来たジンにエステルは驚いた。
「ほう……?構わん、言ってみるがいい。」
話に入って来たジンをデュナンは以外そうな表情をした後、続きを促した。
「失礼だが、今耳にした話は自分たちのような部外者が聞いていい話とは思えません。まして、自分は王国人でもない。なのに、何故このような席でわざわざ発表されたのでしょう?」
「それは、優勝
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