第95話
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」
「ねえねえ。オリビエお兄さん、ママ達のために凄く頑張ったんだから、お城でご飯を食べる事ぐらい許してくれないかな?」
「あたしもミントちゃんに賛成です。せっかくここまで頑張ったんですから、たまにはいいのではありませんか?」
「そうだな。ここまで来たのだから、褒美代わりに城の晩餐会に参加するぐらい、許してやってもいいのではないか?」
「エヴリーヌもそう思う。」
「みなさんのおっしゃる通り、晩餐会に参加するなんて滅多にない機会なのですから、許してあげてもいいのではないですか?」
オリビエの様子を見て、哀れに思ったエステル達はそれぞれオリビエのフォローをした。
「キミたち、ナイスフォロー!ああ、仲間というのはなんと美しいものなのだろうか……。どこぞの薄情な幼なじみとは比べ物にならない温かさだねぇ。」
エステル達のフォローを受けたオリビエは無念そうだった表情が一転し、いつもの調子になって言った。
「……君たちは、事態の深刻さがいまいち理解できていないようだ。いいか、想像してみろ。王族が主催する、各地の有力者が集まる晩餐会……。そこで立場もわきまえずに傍若無人にふるまうお調子者……。それがエレボニア帝国人だとわかった日には……」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………ほえ?」
「えっと…………」
ミュラーに言われ、オリビエが晩餐会に参加した時の光景が思い浮かんだエステル達は黙った。唯一理解できなかったミントは首を傾げ、ツーヤは黙っているエステル達の顔を見て、何も言えなくなった。
「ちょ、ちょっと皆さん。どうしてそこで黙るんデスカ?」
いきなり豹変したエステル達の様子にオリビエは慌てて尋ねた。
「……ごめん、オリビエ。その人の心配ももっともだわ。」
「さすがに、王城の晩餐会でいつものノリはまずいですよね。」
「うーむ。国際問題に発展しかねんな。」
「そうだな。余達メンフィルにとっても、他人事ではなくなる。」
「……まあ、元気出しなよ。」
「アハハ………すみません、オリビエさん。」
そして掌を返したかのように、エステル達はミュラーの味方になった。
「うわっ、掌を返すようにっ!?」
一斉にミュラーの味方になったエステル達をオリビエは叫んだ。
「終戦から10年目……。ただでさえ微妙な時期なのだ。我慢してもらうぞ、オリビエ。」
そしてミュラーはオリビエの首を掴んだ。
「ちょ、ちょっ
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