第93話
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フ……そんなに警戒しなくても、何もしないよ。我が名はニル・デュナミス。これでもセリカの使い魔をしていた身だから貴女達、闇夜の眷属の事を嫌っていないよ。」
自分を警戒するプリネをニルは苦笑しながら答えた。
「セリカ………まさか、”神殺し”セリカ・シルフィル!?」
ニルから出て来たある人物に思い当たったプリネは天使であるニルが現神が忌み嫌っている神殺しに仕えていた事に驚いた。
「久しいな。どうしてお主がここにいる?」
「フフ……あのエステル・ブライトという少女がニルを従える器であるかどうかを見極めに来たの。」
リフィアの疑問にニルは微笑みながら、答えた。
「………こっちの世界に来るには当然、エヴリーヌ達のお家を通って来ないと来れないはずだけど?」
「そんな警戒をしなくても、正規の手続きを取って、リウイ皇帝陛下に会って許可は頂いているよ。だからそんな怖い顔で睨むのをやめてくれない?」
自分を睨んでいるエヴリーヌにニルは異世界に来た方法を説明した。
「今、エステルがお主を従える器であるかと言ったが、まさかお主……」
「ええ。今度の新たな主はあのエステルという娘にしようかと、考えているの。」
リフィアの言葉の続きを答えるかのように、ニルは頷いた。
「………どういう風の吹きまわし?天使が人間に仕えるなんて。それもエヴリーヌ達、”闇夜の眷属”と親しくしている人間に。」
エヴリーヌは人間であり自分達、闇夜の眷属と仲がいいエステルに仕える事を考えているニルを怪しがって、尋ねた。
「どういうも何もニルはただ、強い人間が好きなだけだよ。それに異種族から慕われている人間なんて、面白そうじゃない♪」
「は、はぁ………それでエステルさんは貴女のお眼鏡に適ったのですか?」
ニルの答えにプリネは戸惑いながら、尋ねた。
「それを今日、見極めるつもりよ。……さて、さすがに天使であるニルの姿を他の人達に見られると騒ぎになりそうなので、ニルは空で観戦するので失礼するね。」
そしてニルは空へ飛び上がり、観客達が見えないところまで上がって行った。
「フフ……相変わらずエステルには驚かされるな。まさか天使にまで気にいられるとはな。」
「そうだね。テトリ達の主が強い事に興味を示して、話を聞いている内にテトリやパズモに神殺しの剣技がどんなものかを聞いて、自分の技として使えないか真似しようとしていたのも驚いたけど。」
「それがエステルさんなのでしょうね。……どうやら試合が始まるようですよ、お姉様方。」
リフィアとエヴリーヌの言葉に頷いたプリネは整列している両チームに気付いて、言った。
「おお!ついに始まるのか!」
「カ
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