第93話
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ル、何でも娘ができたそうね?帰ったらじっくり!説明してもらうわよ?』だそうじゃ。」
「なんでお母さんがミントの事を知っているの!?」
レナからの伝言を聞き、エステルはレナがミントの事を知っている事に驚いた。
「多分、アイナさんが伝えたんじゃないかな。キリカさんがミント達が僕達のサポータ―になった事を他の受付の人達に伝えたと思うし。」
「あ、そっか。」
ヨシュアの推測にエステルは納得して、頷いた。
「よければ、わしにも事情を説明してくれんかの?」
(……どうしよう、ヨシュア?)
クラウスに尋ねられ、エステルは小声でヨシュアに相談した。
(さすがにミントが”竜”である事は黙っていたほうがいいよ。僕がちょっと脚色を変えた説明をするから、エステルはそれに頷いて。)
(りょーかい。)
ヨシュアの提案にエステルは頷いた。
「実は………」
ヨシュアはクラウスにミントが竜である事を伏せて、ミントの種族が本人が認めた人物を生涯を共にする事と、ミント自身はまだ幼いのでエステルの事を親のように慕っている事を伝えた。
「なるほど、そうじゃったのか。”闇夜の眷属”にも色々あるのじゃな。……とりあえず、ロレントに帰ったらレナさんにちゃんとした説明をしないと駄目じゃぞ?わしに言伝を伝えた時、レナさんは笑顔だったが、なんとなく怒っている風にも感じられたぞ?」
「あちゃ〜……多分お母さん、相談もなくミントを引き取った事に怒っているわ……ブルブル……!」
クラウスからレナの様子を伝えられたエステルはその場で身を震わせた。
(母さんには包み隠さず、正直に話さないと駄目だね。)
(わかっているわよ!……うう〜……気が重いわ〜………)
「まあ、わしにはあまり詳しくはわからんが、とにかく君達ブライト家に家族が増えたという事でいいかの?」
「うん。そんな感じよ。」
クラウスの言葉にエステルは頷いた。
「うむ、そうか。では、帰ったらそのミント君という娘を君達ブライト性にして、ロレント市民として登録しておくよ。」
「え………ミント自身にも会っていないのにいいの!?」
クラウスの提案にエステルは驚いて、尋ねた。
「エステル君を親として慕っている娘だ。きっと、良い子なのだろう。レナさんからも手続きを頼まれている事だし、心配いらんよ。」
「助かります。」
「ありがとう、クラウス市長!」
クラウスの好意にエステル達はお礼を言った。
「それじゃあわしは観客席の方に行っておるよ。頑張ってな。エステル君、ヨシュア君。」
エステル達の様子には気付かず、クラウスは2人に激励の言葉を贈った後、観客席に向かった。
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