第92話
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ってどういう事なんだい?確か話によると母さんの命を救ったのはリフィアと”闇の聖女”さんじゃなかったのかい?」
エステルの絶叫に驚いたヨシュアはカーリアンがレナの命の恩人である事に首を傾げ、尋ねた。
「あ、うん。本当はお母さんは聖女様やリフィアを含めて6人の人達に命を救って貰った事を、カーリアンの顔をよく見て昔を思い出したらそうだったんだ。」
「それって一体どういう事なんだい?」
「うん……お母さんはあたしを庇って崩れて来た瓦礫に埋もれたの。……それであたしは助けを求めたんだけど、誰も答えてくれなくてね……今、考えたらみんな逃げるのに必死で答える余裕なんてなかったのよね。」
「……それで?」
遠い目で昔を語るエステルの話を聞き、ヨシュアは続きを促した。
「………お母さんが死んじゃうかもしれない事に絶望していた時に、急に目の前が光ったと思うと、そこには6人の人達がいたんだ。」
「それってもしかして………」
なんとなく話の展開がわかって来たヨシュアは確認するようにエステルに尋ねた。
「そう。リウイ達。…………道理でリウイやカーリアンに見覚えがあるはずよ。……最初あたしは何がなんだか、わからなかったけどお母さんを助ける事で頭が一杯になっていたから気にせず、リウイ達に助けを求めたんだ。……それでリウイ達が瓦礫をどかして、聖女様とリフィアがお母さんの傷を治療してくれたって訳。」
「そうだったんだ………けど、今エステル、6人って言ったよね?後の2人は誰なんだい。」
「1人はエヴリーヌ。昔を思い出してリフィア達に尋ねたら、あの後あたし達を襲おうとしたエレボニア兵達を倒したんだって。」
「……後1人は?」
「えっとね……確か背中に羽が一杯あった人だったな……リウイがその人の事をファー……なんとかいう名前で呼んでいたわ。」
「羽があって名前がファー………まさかメンフィル大将軍、ファーミシルスかい!?」
うろ覚えのエステルの情報を整理した後、ある人物の事を思い当たったヨシュアは驚いた表情で尋ねた。
「あ、そうそう。そんな名前だったわ。……とにかくその6人があたしとお母さんにとって人生の恩人なわけ。いつか恩返しをしたいと思っているんだけど、どんな恩返しをすればいいか、中々思い付かないのよね………」
「………僕が思うに、エステルはもうリフィア達に恩返しをしたと思っているけどな。」
「え?」
ヨシュアの言葉にエステルは首を傾げた。
「最初にリフィア達と出会った時、言ってたじゃないか。メンフィルが掲げている理想は『人間と闇夜の眷属の共存』だって。それでエステルは昔から闇夜の眷属の人達と仲がいいだろう?これって、リフ
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