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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第92話
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アの心当たりはユリアさんじゃ無かったのよね?ひょっとして……前に会ったことのある人?」

「………それは……………。………………………………」

エステルの疑問にヨシュアは辛そうな表情で俯いた。

「あ……。ごめん、今のナシ。ルール違反、ルール違反。」

「エステル……」

事情を察してあまり深く追求しないエステルをヨシュアは驚いた表情で見ていた。

「ヨシュアが話す気になるまで出会う前のことは聞かない……。気を付けてはいるんだけどついつい忘れちゃうのよね〜。」

「………………………………。エステル、僕は……僕は、君と旅してきて少しは強くなれたと思うんだ。」

「え……?」

唐突に話を切り出してきたヨシュアにエステルは首を傾げた。



「同じ空の下で生きている様々な人々の、さまざまな人生……響き合う人々の想いと想い……。そんなものに触れることで亡くしたものを取り戻せる……。そんな気がしていたんだ……」

「……ヨシュア……?」

「……たぶんそれは錯覚なんだ。だけど、それでも僕は……。君と一緒にいられることを感謝したいと思っている……。この空と、父さんと……何よりもエステル……君に」

「ヨシュア……」

「だから……約束する。今回の事件が片づいて父さんも無事に帰ってきたら……。僕の過去……君と出会う前のことを話すよ。」

「ホ、ホント……?」

今まで何も語らなかったヨシュアの過去を自分から話すと言ったヨシュアをエステルは信じられない表情で驚いた。

「うん。この星空にかけて約束する。」

「………………………………。よし、決めた!」

「エステル……?」

決意の表情でベンチから立ち上がったエステルをヨシュアは不思議そうにしていた。

「何ていうか……モヤモヤが吹っ飛んじゃった。あたしも、全部片づいたらヨシュアに話すことがあるから」

「え……ああ。もしかして、例の悩みのこと?」

「そうそう、それそれ。えへへ……覚悟してもらうからねっ!」

「覚悟って……いつでも出来てるつもりだけど。だったら今すぐにでも……」

「ダ、ダメだってば!やっぱりそういうのってタイミングがあると思うし……。うーん、シチュエーションはすごくいい感じなんだけど……」

「???よく分からないけど……。落ち着いて話をするためにも明日の試合は負けられなくなったね。」

何故か顔を赤らめているエステルをヨシュアは不思議に思ったが、気を取り直して言った。

「モチのロンよ。……例えお母さんの命の恩人だろうと、あたし達が行く道を阻むのならぶっとばす!」

「カーリアンさんが母さんの命の恩人……?エステル、それ
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