第5話 Saturday of our someday
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
1時なるから......こんにちは?の時間かな」
「え?」
花陽に指摘されて思わず自室の時計を確認する。
指摘通り時計はきっかり10時55分を示していて、僕は首をかしげる。
そうか...僕は寝坊したのか。早寝早起きを心掛けている僕にしては珍しく、自分自身びっくりだ。
それにしても...
「そういえば二人はどうして僕の部屋にいるの?」
「春人くんやっとそのことに気づいてくれたよぅ。昨日凛ちゃんが遊ぼうって言ってたから...時間は言い忘れてたけど『きっと春くんなら九時ごろに来てくれるにゃ』って凛ちゃん言ってたし...」
「それで僕が来なかったから迎えに来たんだね...なんかゴメンね?」
ううん大丈夫だよ!っと、花陽はジェスチャーを加えながら首を横に振る。
まぁ...確かに遊ぶ約束はしたような気がする。でも凛の家で遊ぶとは聞いていても時間も集合する場所も聞いていないし、そもそも昨日の時点で教えてくれなかった凛が悪い...とは思わない。
なんでも人のせいにするのは良くない。
聞かなかった僕も悪いしお相子ってことで、
「さて、遊びに行くっていうんだから僕も準備しないとね。凛ちゃ〜ん!!起きて!起きてーっ!」
「むにゅ...大丈夫にゃ春くん、まだラーメン三杯はいけるから...」
「なんと!!昨日あんなにラーメン食べたのに夢の中でもラーメン食べてるのか!?」
僕は昨日のラーメン屋の事を思い出す。
大盛りの塩ラーメンにメンマ大盛りチャーシュー大盛り、コーン大盛りに煮卵二つ。それに比べて僕は醤油ラーメンの普通盛り。
店のおじさんは「あれがお嬢ちゃんのお気に入りの組み合わせだ」と嬉しげにそう語っていたが、僕は隣で豪快に麺を啜り、「うんまいにゃ〜♪」と山盛りのラーメンを食べる幼馴染にただただ驚くことしかできなかった。
「まぁ...凛ちゃんは僕が準備できるまで寝かせておいていいよ。」
「......え?昨日も食べたのにって......どういうこと?」
「ええと......昨日凛ちゃんのランニングに付き合ってて、帰りにラーメン屋に巻き込まれたんだ。」
「昨日......凛ちゃんランニングしてたの?」
「へ?う、うん。なんか『かよちんは勉強してるからいけないんだ』って凛ちゃんが言ってたから......」
「そ、そう......なんだね。」
......?どうしたんだろう。妙に顔が暗くなった花陽が「凛ちゃん、それは抜け駆けだよぉ......」と呟いていた......ような気がした。
敢えて僕は何も追求せず、ベッドから抜け出した拍子に剥いでしまった毛布を凛にかけ、クローゼット内の私服を取り出す。
そして、プチプチとパジャマのボタ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ