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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
〜武術大会・2回戦〜前篇
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(だからだ。よしんばここでお前達の恨みがはらせても、その後はどうする。大佐が事を為すまで、メンフィル帝国に睨まれる訳にはいかないだろう?)

(((!…………了解!!)))

(………なるほど。そう言えばルーアンの時の特務兵達は拷問で………)

ロランスと特務兵達の小声の会話が聞こえたプリネは納得した。

「……部下達が無礼を働いてしまって、申し訳ない。姫の中の(プリンセスオブプリンセス)。」

「………いえ。事情は察していますので気にしないで下さい。……それに”その程度”の殺気ぐらいでは恐怖は感じませんので、ご安心を。」

ロランスの言葉にプリネは微笑みながら特務兵達を挑発した。

「なんだと……!」

「我等を侮辱するか……!」

「どうやら痛い目に遭いたいようだな……!」

プリネの言葉に特務兵達は逆上して、プリネを睨んだ。

「やめろ、お前達。………フフ、”剣聖”の上をも行く”剣皇”のご息女である貴女との手合わせも楽しみにさせて頂きました。」

「………私をお父様と同じに見られても困るのですが。………期待に沿えるよう、全力で行かせて頂きます。それより一つ聞いていいですか?」

「なんなりと。私で答えられるような事でなら。」

プリネに尋ねられたロランスは口元に笑みを浮かべながら頷いた。

「貴方、私とどこかで……………………………いえ、今の質問はなかった事にして下さい。」

「わかりました。…………………(何故だ。何故、”あいつ”と同じ雰囲気を…………!)」

ロランスはプリネが纏っている雰囲気に表情に出さないよう、驚いていた。

「これより武術大会、本戦第六試合を行います。両チーム、開始位置についてください。」

審判の言葉に頷き、プリネ達とロランス達両チームはそれぞれ、開始位置についた。

「双方、構え!」

両チームはそれぞれ武器を構えた。

「勝負始め!」

そしてプリネ達とロランス達は試合を始めた!



この戦いが修羅の道を行く青年と優しき闇の少女の、運命の邂逅となった………!
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