第89話
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「うん〜、昨日までは別の取材をしてたんだけどね〜。今朝、ナイアル先輩に会ってエステルちゃんたちが武術大会に出てることを教えてもらって〜。でも、先輩が言ってた通りかなり強そうなチームみたいね〜。これは良い写真が撮れそうかも〜。」
「あはは、期待してるわ。あれ……そういえばナイアルは一緒じゃないの?」
いつもいっしょにいるナイアルがいない事に気付いたエステルはドロシーに尋ねた。
「うん、なんだか大事な調べものがあるみたいでね〜。昨日は徹夜で資料と格闘してたみたいだし〜。今日は、昔の知り合いと会って話をするんだって〜。」
「そっか……」
早速情報部について調べてくれているナイアルにエステルは心の中で感謝していた。
「あ、そうそう、先輩から、エステルちゃんたちに伝言があるの〜。今日の夕方くらいに編集部に来て欲しいんだって〜。なんか、大切な話があるみたいよ〜?」
「ん、わかった。」
「試合が終わったら伺います。」
ドロシーの伝言にエステルとヨシュアは頷いた。
「大切な話……。なんだかお安くないねえ。気になるなあ。ゴロゴロ、うにゃああん。」
「ちょ、ちょっとダメだってば。オリビエには関係ない話なんだから。」
ちゃっかり首を突っ込もうとしているオリビエにエステルは慌てて止めた。
「ひどいわっ、エステル君!昨日はあんなに激しく(試合で)燃えたのに!必要がなくなったらゴミのように捨てるのね〜っ!」
「だ〜から、誤解を招く言い方はやめい!」
「はわわ〜、エステルちゃん。いつのまにそんなオトナに〜?」
「あんたも信じるなっちゅーの!」
オリビエの人が聞いたら誤解するような言い方と、それを信じているドロシーにエステルはすかさず突っ込んだ。
「あ、それじゃあわたし、撮影ポジションを確保するから観客席の方に行くね〜。エステルちゃんたちのこと、応援しまくるから頑張ってね〜。」
そしてドロシーは観客席に向かった。
「なんというか……ユニークな嬢ちゃんだなぁ。」
「はふ〜っ……。オリビエとドロシーが揃うと2乗で疲れるような気がするわ……」
ドロシーが去った後、ジンは感嘆の声をあげ、エステルは疲れてゲッソリした。
「ハッハッハッ。試合前の緊張がほぐれたということで。」
疲れているエステルを見て、オリビエは人ごとのように笑って言った。
「ドロシーさんは、カメラマンとしてかなりの腕前の持ち主みたいですよ。最近の『リベール通信』の写真は彼女が撮った物ばかりだそうですから。」
「ほう、そりゃ凄いな。だったら、そのカメラの前でブザマな戦いは見せられねぇな。」
ヨシュアが話したドロシーに関
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