第88話
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ナイアルの言葉にエステルは苦笑した。
「彼女達の正体を黙っていたのは謝ります。でも、両親や彼女達からはなるべく自分達の正体を公にしないでほしいと言われているので、わかって下さい。」
「へいへい、わかっているよ。さすがに”ゼムリア大陸真の覇者”とも言われているメンフィルの皇族を勝手に取材して、睨まれでもしたら文字通り俺達が消滅しちまうからな。両親の許可もなく勝手に取材なんてできねーよ。」
ヨシュアに頼まれたナイアルは溜息をつきながら言った。
「それにしても、リフィアやエヴリーヌにもシェラ姉やジンさんみたいな二つ名があるんだ。2人はどういった経緯でそう呼ばれているの?」
エステルはリフィアやエヴリーヌの二つ名の由来が気になって尋ねた。
「……ったく、せっかく本人達と行動を共にしているんだから、それぐらい聞けば教えてくれるんじゃないか?」
「あはは……さすがに本人達に自分達の二つ名の由来とか聞きにくいわよ。」
溜息を吐いたナイアルの言葉にエステルは苦笑いをしながら答えた。
「……まあいい。二つ名の由来だが………”百日戦役”で2人は戦場での活躍からそのように呼ばれていると聞くぜ。」
「え!?リフィア達、”百日戦役”でエレボニアと戦ったの!?」
リフィア達が百日戦役に参加した事にエステルは驚き、尋ねた。
「エステル。2人は僕達と同い年に見える風貌だけど、実際2人ともかなり年をとっている事を忘れたのかい?」
「あ………そういえばそうね。すっかり忘れていたわ。」
ヨシュアの言葉にエステルは頷いた。
「続けるぞ。まず客将エヴリーヌが”魔弓将”と呼ばれた一番の由来は、誰にも見えない神速の弓捌きと強力な魔術で敵対する者達を慈悲もかけない魔王のように全て葬って来た事から、そのように呼ばれているらしい。」
「確かに彼女の戦い様を見ていたら、そんな風に呼ばれてもおかしくないと思います。」
「そういえば、エヴリーヌって敵に対しては容赦なかったわよね〜。それでリフィアは?」
「リフィア姫殿下が”聖魔皇女”と呼ばれる由来はずばり、彼女が使う魔術だ。」
「へ??」
ナイアルの情報にエステルは首を傾げた。
「………そうか。リフィアは、光と闇。両方の魔術が使えた事ですね。」
ナイアルの言葉から答えを得たヨシュアはナイアルに尋ねた。
「ああ。実際リフィア姫殿下が戦場に出ると、一瞬光が輝いた後エレボニア兵達が消滅したり、暗闇がエレボニア兵達を覆った後、暗闇が晴れた頃には全員息絶えたと聞くぜ。後は性格だな。」
「性格??」
「………リフィア姫殿下は敵国の民も自国の民と同じ扱いをしているが、自分に敵対
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