第88話
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敵を知り、己を知れば百戦危うからずってヤツか。」
「確かに、大佐もそうだけどあの少尉のことは知っておきたいわね。ヨシュアも言ってたけど、明日の試合か明後日の試合で当たることになるかもしれないし……」
ヨシュアの説明を聞き、ナイアルとエステルは納得して頷いた。
「ナイアルさん、お願いできますか?」
「……軍には何人か知り合いがいる。機密情報ならともかく、単なるプロフィールだったら調べてもられるかもしれねえ。よし、何とか当たってみてやるよ」
「サンキュ、助かるわ!」
「よろしくお願いします。」
「なあに、いいってことよ。その代わり、お前たちが優勝してグランセル城に招待されたら色々と話を聞かせてもらうからな。」
「やっぱりそう来たか……」
「分かりました。差し支えのない範囲なら。」
ちゃっかり交換条件を出したナイアルにエステルは呆れ、ヨシュアはナイアルの交換条件に頷いた。
「…………にしてもこういっちゃあなんだが、優勝は正直難しいと思うぞ?」
「へ、なんで??」
ナイアルの言葉にエステルは首を傾げた。
「リベールでも選りすぐりの正遊撃士のチームに特務兵達、俺達人間とは遥かに身体能力が違う”闇夜の眷属”のチームもそうだが……なんといっても、メンフィルの”覇王”の側室の一人、”戦妃”――カーリアンがいるからな。お前達のチームにあの”不動”がいるとはいえ、正直勝つのはかなり難しいと思うぜ。」
「実力差が明らかなのはわかっています。でも僕達も依頼の件がありますから、何が何でも勝ってみます。」
「そうよ!それにそんなのやってみなきゃわかんないわよ!」
ナイアルにカーリアンとの実力差を指摘されたエステル達だったが、ヨシュアは決意を持った表情で優勝する事を言い、エステルは強く言い返した。
「はぁ…………”戦妃”の強さを知らないから、そんな事が言えるんだよ。」
2人の言葉を聞き、ナイアルは溜息を吐いた。
「ナイアルさんはカーリアンさんがどれだけの実力を持っているか知っているのですか?」
カーリアンの強さを知っているように語るナイアルを見て、ヨシュアは尋ねた。
「知っているも何も去年の武術大会の優勝者かつ、”百日戦役”後再開された武術大会に毎年出場して優勝しているメンフィルの皇族だからな。王都に住んでいたら嫌でも噂が聞こえてくるぜ。俺も一度だけ試合を見たが……俺みたいな素人でも次元が違う事ぐらいわかるぜ。」
「毎年優勝って………凄いと思うけど、相手がそんな大した事ない相手ばかりだったじゃないの?」
カーリアンの事を語るナイアルにエステルは何気に失礼な事を言った。
「いーや、それはない。なんせ
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