第88話
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じられない様子でいるナイアルにヨシュアやエステルは先ほど話した今までの事件の真相を繰り返した。
「あーもう!繰り返すんじゃねえ!チクショウ……記事にできるわけねえだろ。最近ウチの雑誌にゃあ軍の検閲が入ってるんだ……。ゲラにした時点でお縄だぜ……」
「そ、そうだったんだ……」
新聞社にまで情報部の手が伸びている事を知り、エステルは驚いた。
「仕方がないから、当たり障りのない武術大会の記事で埋めているんだが……。……って、そうか。お前らが大会に参加してるのも何か理由があっての事なんだな?」
「ま、そういうこと。依頼内容にも関わるから詳しくは話せないんだけど……」
「事態を打開するために動いていると思ってもらって結構です。」
「そうか……。……………………………………………………………………………………」
エステルとヨシュアが武術大会に関わっている真の理由を知ったナイアルは目を閉じて何か考え始めた。そしてやがて目を開いて、ある提案をした。
「……よし、決めた。記者としては動けねえが……俺も一肌脱いでやろうじゃねえか。ギルドでも調べられない事を独自のルートで調べてやらぁ。」
「サンキュ、助かるわ。」
「軍を相手にするわけですから、かなり危険な仕事になると思います。それでも協力してくれますか?」
ナイアルの協力にエステルは感謝し、ヨシュアはナイアル自身を心配し、確認した。
「くどい、こいつは俺の戦いだ。このままペンが剣に負けるのを見過ごすわけにはいかねえんだよ!」
「ナイアル……」
「分かりました……。どうかよろしくお願いします。」
ナイアルの言葉を聞き、エステルは初めてナイアルを見直し、ヨシュアはお礼を言った。
「おお、任せとけってんだ。それで、具体的にはどういう事が知りたいんだ?」
「そうねえ……。やっぱり軍の動きかしら。親衛隊の人たちは全員捕まっちゃったのとか……。モルガン将軍はどこに監禁されているのとか……メンフィルに関してはリフィア達に頼めば、話してくれるから大丈夫ね。」
ナイアルに尋ねられ、エステルは現在欲しい情報を並べて言った。
「なるほどな。俺もその辺は気になった。それは調べておくとして……他にはあるかよ?」
「……あの……。情報部の人間の経歴なんて調べられないものでしょうか?」
「へっ……?」
「情報部員の経歴だと……?」
ヨシュアの言葉にエステルは目を丸くし、ナイアルは以外そうな表情をした。
「具体的には、中心人物と思われるリシャール大佐とカノーネ大尉、そしてロランス少尉の3人です。この先、彼らと対決するなら詳しい経歴を知っておきたくて……」
「
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