第88話
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誘拐事件について少し聞いたが……。単刀直入に聞くぞ。リシャール大佐の尻尾をお前たち、どこまで掴んでいる?」
「何て言うか、ホント直球ねぇ。」
「そう質問してくるという事はある程度、予測できているみたいですね。」
ナイアルに尋ねられ、エステルはナイアルの質問の仕方に感心し、ヨシュアは尋ねた。
「やっぱり大佐はクロか……。ウチの雑誌でインタビューして人気が出ちまった手前、認めたくはなかったが……。反逆者、一歩手前ってとこか?」
2人の言葉を聞き、ナイアルは溜息を吐いた後、尋ねた。
「一歩手前どころか、クーデターを目論んでいるわ。」
「デュナン公爵を傀儡にしてリベールを軍事国家にする事を目標としているそうです。」
「おいおい、マジかよ……それにしてもデュナン公爵か……。陛下が不調なのをいいことにグランセル城の主人気取りで好き放題やってるみたいだが……。不思議なのは、軍のお偉方がどうして動かないってとこか……」
エステル達の情報にナイアルは信じられない表情をした後、考え込んだ。
「うーん、それはねぇ。……ねえヨシュア。話しちゃってもいいのかなあ?」
エステルはヨシュアを見て、尋ねた。
「そうだね……。僕たちとしてもできるだけ情報は欲しいところだ。ナイアルさんだったら協力してもらってもいいと思う。」
尋ねられたヨシュアはエステルの提案に頷いた。
「おいおい、なんだよ。そんなに良いネタを持ってんのか?」
2人の会話を聞き、ナイアルは食いついて来た。
「あらかじめ言っておきますけど……。今から話すことは、記事にしたくても出来ないような内容だと思います。」
「心の準備、しといてよね。」
ヨシュアとエステルはナイアルに念を押した。
「クソッ……。何だかヤバそうな話じゃねえか。まあいい、とっとと話しやがれ。」
そしてエステルたちは今までのリシャール大佐や情報部などについてこれまでのことの真相を話した。
「……………………………………………………………………………………」
エステル達の話を聞き終えたナイアルは無言のまま、目を閉じていた。
「あーあ、だから心の準備をしといてって言ったのに……」
ナイアルの様子を見て、エステルは溜息を吐いた。
「ありえねえ……。おい……ホントにマジか?」
「残念ながらマジです。空賊事件から、孤児院放火事件、中央工房の襲撃事件に至るまで……。全ての事件に、情報部の特務兵たちが関与していたんです。」
「で、軍の上層部は弱みを握られてモルガン将軍は監禁状態……。親衛隊は無実の罪を被せられてテロリストとして追われてると……」
信
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