第85話
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ントを抱きしめてオリビエを睨んだ。
「ハッハッハ!それで今日はこのボクに会いに来てくれたのかな?」
「なんでアンタみたいな奴にわざわざ会いに行かなくちゃならないのよ……人探しの途中でよっただけよ。」
オリビエの言葉にエステルは溜息を吐いて否定した後、答えた。
「へえ……。いったい誰を捜してるんだい?」
「ジンさんといって、カルバード共和国から来た武術家の遊撃士です。よく酒場に来ているらしいのですけど、オリビエさん、ご存じありませんか?」
「ああ!あの熊のように大きな御仁か。何度かお目にかかった事はあるけど今日はまだ見かけてないねえ。」
ヨシュアに尋ねられたオリビエはジンの特徴を言いながら、答えた。
「そっか……。今日は酒場に来ないのかな?」
「カルバード共和国の大使館にいる可能性が高そうだね。」
「それじゃあ、出発だね!」
「フッ……。早速、行ってみるとしようか。」
そしてエステル達が居酒屋を出るとどさくさに紛れてオリビエがエステル達について行こうとしていた。
「だ〜か〜ら、なに自然な流れで付いてこようとしてんのよっ!?」
外に出た時、オリビエがまだ自分達に付いて来ている事に気付いたエステルはオリビエを睨んだ。
「ハッハッハッ。つれない事を言うもんじゃないよ。旅は道連れともいうし、ボクも人捜しを手伝おうと思ってね。それとも……。邪魔されたくないのかな?」
「な……!」
オリビエの言葉にエステルは驚いて、オリビエを見た。
「いやはや。初々しいったらありゃしない。蕾であることを自覚したばかりで咲くのを恐れためらう乙女……。……フフ、いい感じで色気が出てきたみたいだねぇ。」
オリビエは目を妖しく輝かせて、エステルを見た。
「…………〜〜っ………………」
オリビエの言葉を聞いたエステルは顔を真っ赤に染まらせて、オリビエから視線を外した。
「???何を言ってるんですか?」
「ねえねえ、オリビエさん。どうしてママはお顔を真っ赤にしているの??」
「フフフ、それはねえ……」
首を傾げているヨシュアとミントにオリビエはもったいぶるような口調で説明しようとしたところ
「せいやっ!」
「あ〜れ〜っ!」
エステルが素早く棒を出して、オリビエを店の中へ吹っ飛ばした。
「うわああ、なんだ〜っ!?」
「お、お客さん、しっかり!」
「だめじゃ……。白目をむいているわい……」
店の中は吹っ飛ばされたオリビエのせいで慌ただしくなった。
「エステル……。何を怒っているのかしらないけど、ちょっとやりすぎなんじゃ……」
「うん。…
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