第85話
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たしたちを席に案内しなさいよ。気障なカッコしてるクセに気が利かないったらありゃしない。」
オリビエのセリフと様子を見たヨシュアは呆れた後溜息を吐き、エステルはオリビエの言葉を流して、毒舌と共にオリビエに命令した。
「エステル君……なんだか手強くなってない?」
そしてエステル達とオリビエは席に着いた。
「たしかオリビエ、シェラ姉と一緒にロレントの方に行ってたわよね?いつから王都に来てるの?」
「うーん、一月前くらいかな?君たちと別れてからロレントの街で、シェラ君と共にしばらく甘い一時を過ごしたのさ。だが、所詮ボクは漂泊の詩人にして演奏家……。シェラ君が涙ながら引き留めるのを振り切って麗しの王都に流れてきたわけだよ。」
「何と言うか……。信憑性ゼロの話ですね。」
「おおかた、シェラ姉の酒に毎晩付き合わされた挙句、たまらず逃げ出したんでしょ?」
オリビエの説明をヨシュアはさらっと流し、エステルは得意げな表情で真実を言い当てた。
「ギクッ……」
エステルの言葉を聞いたオリビエは表情を強張らせた。
「あと、アイナさんにまで酒を付き合わされちゃったとか?」
エステルからアイナの名前が出てくると、オリビエは表情を静止させ、何も喋らなくなった。
「あれ、オリビエってばアイナさんのこと知らないの?シェラ姉の親友で、ロレント支部に受付やってる人なんだけど。ウワバミ度で言えばシェラ姉を上回るという……」
オリビエの様子に首を傾げたエステルは尋ねたが
「……ハハハ。やだナア えすてるクン?ソンナ名前ノ 人ナンカ ミタコトモ キイタコトモ ナイヨ?」
なぜかオリビエは裏返った声で片言で答えた。
「……声が完全に裏返ってるんですけど……」
「お兄さん〜。どうしたの?」
「エステル、ミント……そのくらいにしといてあげなよ。つらい……とてもつらい事があったんだと思う。」
オリビエの答えにエステルは突っ込み、ミントは尋ね、事情を察したヨシュアは哀れなものを見るような目でオリビエを見た。
「ブツブツ、まさかシェラ君以上に底ナシだったなんて……。……あああ…………。穏やかに微笑みながら注ぎ込むのはやーめーてー!」
エステル達の声が聞こえていないオリビエはロレントで植えつけられたトラウマを思い出して、叫んだ。
「ほえっ!?」
「フ、フラッシュバック!?」
「アイナさん最強伝説が着実に出来上がりつつあるね……」
突然叫んだオリビエにミントやエステルは驚き、ヨシュアはアイナの恐ろしさに体が震えた。
「はあはあはあ……。まあ、それはともかく……。キミたちは他の地方を回りながら王都まで来たんだろう
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