〜武術大会・予選〜
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このデュナン・フォン・アウスレーゼ、身を粉にして諸君らの期待に応えよう!そして、この武術大会の活気が諸君らの気持ちを明るくするのに役立ってくれればと思う次第である!明日からの本戦を、どうか楽しみにしていて欲しい!」
デュナンの演説が終わると観客席から大きな拍手が起こった。
「あ、あの公爵さんにしては言ってることがマトモすぎる……」
「多分、情報部のスタッフが文面を考えているんだろうね。」
デュナンのまともな演説にエステルは驚き、ヨシュアは大体の事情を察した。
「はっはっは……。おお、そうだな。大会の優勝者には、賞金とは別に私からのプレゼントを用意しよう!」
一方デュナンは自分に向けられている拍手に気分をよくして、ある提案をした。
(か、閣下……。勝手によろしいのですか?)
そこにフィリップが後ろからささやいた。
(うるさい、黙っておれ。私の気前の良さを見せる良い機会だ。)
フィリップを黙らせたデュナンは向き直って、ある事を宣言した。
「そのプレゼントとは……。3日後にグランセル城で行われる宮中晩餐会への招待状である!陛下は残念ながら出席されないが各界の名士が集う、最高の晩餐会だ。王侯貴族のみに許された、最高の料理ともてなしを約束しよう。今日勝ち残った出場者は、どうか励みにして頑張ってほしい!」
デュナンの突然の提案に観客達は驚いた後、大きな拍手と歓声をデュナンに送った。こうして武術大会予選試合は締めくくられた……………
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