第20話「しゅうげき」
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「...一応、私も銃を持ってきたけど...。」
「...出待ち状態だ。簡単には飛びだせない。」
幸い、相手も俺を仕留めるまで下に降りる気はないが...。
「....まだ、実戦には使ってないが...やる、か。」
「なにか策があるの?」
蘭が俺に聞いてくる。
「....“縮地”って奴を、全力で使う。」
中国武術にもある技術で、踏み込みを応用することで途轍もないスピードを出せる。
それを使えば、待ち伏せの攻撃を喰らわずに済むかもしれない。
「...尤も、全力で使って飛び出すから、その後の体勢を考えてないけどな。」
「大丈夫なの?それ。」
「...どの道、このままでは何も変わらないからな。」
さすがにこの武装では俺も死ぬ可能性がある。
ちなみに、親父だったらもう終わらせてるだろう。
「一か八か...だ。」
手榴弾のピンを外す。
確か、10秒で爆発するはずだ。だから....。
「(...5秒からが勝負だ...!)」
1秒、2秒、3秒、4秒...5秒!
「(今っ!!)」
思いっきり足を踏み込み、一気に飛びだす。
その瞬間、向こうも機関銃を撃ちまくるが、一瞬こちらのが早く、躱せた。
「(7...8...9!)喰らえ!!」
そして、振り返り様に思いっきり手榴弾を投げる。
ギリギリ届きはしないが、それでも手榴弾の爆風の範囲まで飛ばせた。
―――ドォオオオオオン!!!
「蘭!!」
「了解!!」
爆風で、ヘリの制御ができなくなる。
その隙を狙って、俺と蘭でプロペラを撃つ。
「...よし、後は堕ちるだけだな。」
「でも、まだ油断はできないよ。」
テイルローターである部位のプロペラを撃ち落とし、ヘリはそのまま堕ちて行く。
そのままヘリは駐車場の方に墜落した。
「急いで確認に行くぞ!」
「うん!皆はどうする?」
「地下に避難するように伝えておいてくれ!」
「りょーかい!」
俺たちは急いで三階に降り、蘭は皆に指示を、俺は校長室と倉庫から武器を持って、急いで校庭に向かう。
二階まで降りたら、窓から飛び出して時間も短縮しておく。
「(まだ生きている可能性がある。...用心しなくてはな...。)」
蘭も後から武器を持ってくるだろうし、俺はゆっくりと墜落したヘリに向かう。
墜落の音におびき寄せられて街のゾンビ達が来ているが、今は気にしない。
「っ....!出てきた...!」
這い出すように人影が動くのを見て、俺は近くの車の影に隠れる。
「......なっ!?あれは
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