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ぶそうぐらし!
第20話「しゅうげき」
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「っ....!!」

  咄嗟に顔を横に避け、飛んできた()()を躱す。

「っ、なんだ!?」

「全員、急いで三階に行け!決して窓付近には近寄るな!!蘭!」

「分かった!気を付けて!」

  いきなりの出来事と俺の言葉に困惑する皆。
  それを、蘭は押すように三階へ連れて行く。

「(一瞬見えたけど、あいつら、スナイパーライフルで狙ってた!)」

  双眼鏡で見えた光景から情報を整理し、まず俺はロッカーに向かっていった。

「(スナイパーの装填速度は速くても....これぐらいだ!)」

  辿り着いた所で身を躱し、また飛んできた銃弾が寸前までいた所に当たる。

「そっちが狙撃してくるなら、こっちだって!」

  ロッカーの扉を勢いよく開け、その勢いにつられて倒れてくるスナイパーライフルを掴んで、弾を装填する。

「(機関銃もあるから近づかれる前に...撃つ!)」

  相手が撃つよりも早く構え、狙いを定める。
  直接狙撃手に当てなくてもいい。ヘリにさえ当たれば...!

「っ、命中!」

  ここで運が良かったのか、狙撃手のライフルを撃ち落とすのを肉眼で確認する。
  ...だが、肉眼で確認できる程近づかれてしまった。

「くっ....!」

     ―――ガガガガガガガガ!!

  咄嗟に階段の方に逃げ込み、機関銃の射撃を凌ぐ。

「(旋回するまでタイムラグがある。その間に...!)」

  すぐさま外に飛び出し、ヘリを狙う。

「(チッ...!出遅れた!)」

  だが、タイミングが遅かったため、また逃げ込む。

「(今度こそ!)」

  間髪入れずにもう一度飛び出し、ヘリに向けて撃つ。

「っし...!」

  命中はした。しかし、撃墜には足りない。

「(幸い、俺が屋上に陣取っておけば、奴らも迂闊に下には降りないだろう。)」

  俺が上にいる事によって、下に行った場合こちらから好き放題狙える。
  あっちもそれが分かっているのか、降りはしなかった。

「俺が死ぬのが先か、お前らが落ちるのが先か....根競べと行こうか!!」

  飛び出すフェイントを掛け、また引っ込む。
  ...やばいな。ホバリング状態で狙ってやがる...。

「遼!」

「っ、蘭か!」

  飛び出せず、膠着状態になっている時に、蘭が三階から戻ってくる。

「これ!」

「これは....!」

  手渡されたのは、手榴弾。...俺の家から見つかったものだ。

「直撃は無理でも、これの爆風で....。」

「...でかした蘭。後は....!」

  この膠着状態から攻勢に出るだけ...!

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