第20話「しゅうげき」
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「っ....!!」
咄嗟に顔を横に避け、飛んできた銃弾を躱す。
「っ、なんだ!?」
「全員、急いで三階に行け!決して窓付近には近寄るな!!蘭!」
「分かった!気を付けて!」
いきなりの出来事と俺の言葉に困惑する皆。
それを、蘭は押すように三階へ連れて行く。
「(一瞬見えたけど、あいつら、スナイパーライフルで狙ってた!)」
双眼鏡で見えた光景から情報を整理し、まず俺はロッカーに向かっていった。
「(スナイパーの装填速度は速くても....これぐらいだ!)」
辿り着いた所で身を躱し、また飛んできた銃弾が寸前までいた所に当たる。
「そっちが狙撃してくるなら、こっちだって!」
ロッカーの扉を勢いよく開け、その勢いにつられて倒れてくるスナイパーライフルを掴んで、弾を装填する。
「(機関銃もあるから近づかれる前に...撃つ!)」
相手が撃つよりも早く構え、狙いを定める。
直接狙撃手に当てなくてもいい。ヘリにさえ当たれば...!
「っ、命中!」
ここで運が良かったのか、狙撃手のライフルを撃ち落とすのを肉眼で確認する。
...だが、肉眼で確認できる程近づかれてしまった。
「くっ....!」
―――ガガガガガガガガ!!
咄嗟に階段の方に逃げ込み、機関銃の射撃を凌ぐ。
「(旋回するまでタイムラグがある。その間に...!)」
すぐさま外に飛び出し、ヘリを狙う。
「(チッ...!出遅れた!)」
だが、タイミングが遅かったため、また逃げ込む。
「(今度こそ!)」
間髪入れずにもう一度飛び出し、ヘリに向けて撃つ。
「っし...!」
命中はした。しかし、撃墜には足りない。
「(幸い、俺が屋上に陣取っておけば、奴らも迂闊に下には降りないだろう。)」
俺が上にいる事によって、下に行った場合こちらから好き放題狙える。
あっちもそれが分かっているのか、降りはしなかった。
「俺が死ぬのが先か、お前らが落ちるのが先か....根競べと行こうか!!」
飛び出すフェイントを掛け、また引っ込む。
...やばいな。ホバリング状態で狙ってやがる...。
「遼!」
「っ、蘭か!」
飛び出せず、膠着状態になっている時に、蘭が三階から戻ってくる。
「これ!」
「これは....!」
手渡されたのは、手榴弾。...俺の家から見つかったものだ。
「直撃は無理でも、これの爆風で....。」
「...でかした蘭。後は....!」
この膠着状態から攻勢に出るだけ...!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ