暁 〜小説投稿サイト〜
ぶそうぐらし!
第20話「しゅうげき」
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「わん!」

  太郎丸もそこは嬉しかったようだな。
  とにかく、俺は二匹を連れて部室へと戻った。
  もちろん、途中で蘭と胡桃も回収してな。







「次郎丸はどうかな?」

「それだと安直すぎません?似ている訳でもないですし。」

  二匹を連れ帰った後、なぜか子犬(♀)の名前を決める事になった。

「じゃあ...太郎丸二世!」

「勝手に世代交代するな!」

「あうっ!」

  由紀の案に胡桃が突っ込む。というか、雌にその名前は...。

「....(みこと)でどうだ?」

  ふと、思いついた名前を言ってみる。

「どうして命なの?」

「この状況下で生き延びてたからな。見た所野良みたいだし。尊い命って事だ。」

  先生が意味を聞いてきたので、俺はそう答えた。
  “みこと”は“命”とも“尊”とも書くからな。意味合いとしてもバッチリだ。

「命...いいな、それ。」

「じゃあ、命ちゃんでけってーい!」

  そう言って由紀は命を掲げるように持ち上げる。

「きゃん!」

「わっ、っとと..。」

「...俺たちに...というより、太郎丸に懐いてる感じだな。」

  地下に二匹でいたって事は、太郎丸からそこに行ったのだろう。

「...ま、これからは二匹を世話しなくちゃな。」

「そうね。」

  なんとかなるだろう。今までもそうしてきたし。
  そう言う事で、新たに部員(?)が増えた。







「皆!屋上に来て!!」

  数日後、命が現れて馴染んできた頃に、悠里が部室に慌てて入ってきた。

「どうしたんだりーさん?」

「ヘリが...ヘリが見えたの!」

「なにっ!?」

  悠里の言葉に部屋にいた全員が驚く。

「とにかく、屋上に来て!」

「お、おう!」

  悠里を追いかけるように胡桃や美紀たちが屋上へと向かう。
  今は由紀や先生たちもいたので、全員で屋上へと向かう事になった。

「......。」

「どうしたの遼?」

「...いや、ちょっと、な。」

  嫌な予感がした。だが、とりあえず俺たちは屋上へと向かった。





「ほら、あれよあれ!」

「...確かにヘリだな。どれ...?」

  悠里が指差す方向に、ヘリが見える。
  よく見ようと俺は双眼鏡を使って見てみる。

「(....ん?下部に....機関銃、だと?)」

「どうしたの?....何か、見えた?」

  蘭が気になって俺に聞いてくる。

「(...こっちに気付いている?それに.....っ!?)」

     ―――チュン!!
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ