暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第80話(3章終了)
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「ティータ……。しばらくのお別れだね。」

「ごめんね……。付いててあげられなくて。」

エステルとヨシュアは名残惜しそうな表情で答えた。

「そ、そんなぁ。あやまる事なんてないよう。わたし、お姉ちゃんたちに助けられてばっかりいて……。すごく仲良くしてくれて、妹みたいに扱ってくれて……ミントちゃんやツーヤちゃんとも友達になれて。……うう……えうっ……」



「ティータ……」

別れに耐えられず泣きだしたティータをエステルは痛ましそうな表情で見た。

「お、おじいちゃんのこと助けてくれてありがとう……。うくっ、それから……仲良くしてくれてありがとう……。……2人とも……大好きだよ……ミントちゃんやツーヤちゃんにも2人の事は離れていても大好きだって、伝えてね………」

ティータは思わずエステルに抱きついた。

「君と一緒にいられて僕たちも嬉しかった……。こちらこそありがとう。」

「うん……絶対伝えておくね……」

「…………あなたの願い、承りましたわ。あの黒髪の幼子にあなたの思い、必ず伝えておきますわ。」

ティータの言葉にヨシュアは笑顔で答え、抱きついたティータの頭をエステルは優しく撫でて答え、フィニリィは静かに答えた。



「………………………………。名残惜しいだろうが、そのくらいにしておきな。涙なんざ、また会えた時に取っておきゃいいだろう?」

「グス……もう……デリカシーがないんだから……。」

アガットの言葉に呆れたエステルはティータと離れた後、アガットを見た。

「でも……あんたともしばらくお別れね。色々あったけど、一緒に仕事してすっごく良い経験になったわ。ありがとね、アガット先輩。」

「ぞわわ……。気色悪い呼び方すんじゃねえ!」

エステルからありえない呼ばれ方をしたアガットは鳥肌が立った。

「あはは、照れてやんの♪」

自分をからかったエステルにアガットは溜息をついた後、ヨシュアに言った。

「ったく……。さすがはオッサンの娘だぜ。ヨシュア、その跳ねっ返りが暴走しないように気をつけとけよ。武術や魔術だけは一人前だが、それ以外はどうも不安だからな。」

「フンだ、よけーなお世話。」

「ええ、任せてください。アガットさんも気をつけて。博士とティータのこと、どうかよろしくお願いします」

「おお、任せておきな。それじゃあ……俺たちは先に行くぜ!」

「さらばじゃ!カシウスの子供たちよ。」

「げ、元気でねっ!お姉ちゃん、お兄ちゃん!」

「うん!ティータたちも!」

「女神達の加護を!くれぐれも気を付けて!」

「この私が手を貸したのですから、必ず逃げ切るのですよ!」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ