第79話
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な表情で見た。
「遠慮なく使わせてもらうぜ。最初に俺が降りる。次に、爺さんとティータが来い。エステル、ヨシュア。しんがりはお前らに任せたぞ。後、そこの小さいのは適当についてこい。」
「わかったわ!」
「了解です。」
「ちょっと!精霊王女であるこの私になんて口を聞いているのですか!?こら!待ちなさい!」
アガットはエステル達に指示した後、フィニリィの講義の言葉を無視して隠し扉の先に行った。
「少佐、さらばじゃ。」
「えっと、あの……。ありがとーございました!」
「まったくもう………まあいいですわ。…………ごきげんよう。」
そしてアガットに続き、博士やティータ、フィニリィが続いて行った。
「さてと……。残りはあたしたちだけね。少佐、色々とありがとう。」
「お世話になりました。」
「いや、礼はよしてくれ。実のところ……君たちと最初に会った時にこうなることは予想していた。」
「最初に会った時……?」
「ゲートでお会いした時ですね?」
シードの言葉にエステルは首を傾げたが、ヨシュアは心当たりがあり、確認した。ヨシュアの言葉を肯定するようにシードは頷いた。
「ああ……。名字を聞いたときにね。君たちは、カシウス大佐のお子さんたちなのだろう?」
「カシウス大佐って……。ええっ、父さんってそんなに偉い階級だったの!?」
父の過去の階級を知ったエステルは信じられない表情で驚いた。
「私も、あのリシャール大佐も彼直属の部下だったのだよ。10年前の侵略戦争でメンフィルに頼らず帝国軍を撃退した陰の英雄……。その子供たちならば必ずや、真実を突き止めて博士を助けに来ると思ってね。」
「そ、そうだったんだ……。でも、父さんが帝国軍を撃退した英雄って……」
父が英雄である事が気になったエステルはシードに尋ねようとしたが、その時入口の扉が叩かれた。
「少佐、よろしいですか!どうやら侵入者が地下牢に来ていた模様です!まだ司令部に潜伏している可能性が高そうですが、いかがしますか!?」
「や、やば……」
兵士が戻って来た事を理解したエステルは焦った。
「わかった!すぐ行くからその場で待機!」
シードは部下が来ないよう指示した後、外の兵士には聞こえない声でエステル達に脱出するよう促した。
「さあ、早く行きたまえ。」
「う、うん……!」
「それでは失礼します。」
そしてエステル達は隠し扉の先に行き、その先にあったボートの前で待っているアガット達と合流した後、ボートでレイストン要塞を脱出した………
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