第77話
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「へ……?プリネ、今の言葉ってどういう意味??」
プリネの言葉にあっさり折れたアガットにエステルは首を傾げた後、尋ねた。
「プリネが言いたいのは恐らく、リベール軍内で暗躍している者達が捕まらない限り博士は狙われ続けるという事だ。それで博士の孫であるティータは隠れている博士をあぶり出すために、人質として誘拐される可能性も高いから博士を助けた出したと同時にティータも保護するべきと言いたいのだ。………そうだろう、プリネ?」
「はい。」
「あ、そっか。」
「なるほど……助け出す事ばかりに目が行って、その後の事を考えていなかったな……」
プリネの代わりに説明したリフィアの言葉にプリネは頷き、エステルやヨシュアは納得した。
「お姉ちゃん、お兄ちゃん……。あ、あの、アガットさん。ごめんなさい、困らせちゃって……。でも、わたし、おじいちゃんが大切だから……。ぜったいに助かってほしいから……。だから、自分ができることがあればできる限りのことがしたいんです。」
「………………………………」
自分の存在がアガットを困らせている事に気付いたティータは申し訳なさそうな表情で答え、アガットは黙って聞いていた。
「それに、アガットさんがわたしを助けてくれたように……。わたしも、お姉ちゃんや、お兄ちゃんや、アガットさんの力になりたいんです……。ぜったいに無理はしません……。ちゃんという事も聞きますから……。だから……どうかお願いしますっ!」
「ティータ……」
「そうか……。そこまで考えてくれたんだね。」
弱々しくも決意の表情で嘆願するティータの言葉にエステルやヨシュアは感心した。
「………………………………。フン、判っちゃいねえな。力になる以上に足手まといになりそうだから付いてくるなと言ってるんだ。」
「あうっ……」
「だがまあ、他に潜入方法がなさそうな上今後の事も考えたら確かだからな……。気は進まねえが……。本当に気は進まねえが、今回だけは特別に認めてやるよ。」
「あ……。ありがとう、アガットさん!」
「礼を言われる筋合いはねえ。足手まといになったりしたら容赦なく見捨ててやるからな。覚悟しとけよ。」
「は、はいっ!」
アガットに認められ、ティータは笑顔で答えた。笑顔でお礼を言われたアガットはぶっきらぼうに答えた。
「ティータちゃん、よかったね!」
「がんばって、ティータちゃん。あたし達はついていけないけど、博士を無事助け出せるよう、祈っているよ。」
「えへへ……ありがとう、ミントちゃん、ツーヤちゃん!」
「まったくもう……いちいち偉そうな男ねぇ。素直に認めてあげなさいよね。」
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