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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第76話
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事だろうと思ったぜ。」

「フム……さすがは導力技術を誇るリベールの要塞といったところか……」

「正攻法では難しそうですね。」

キリカの答えにアガットは顔をしかめ、リフィアは納得し、ヨシュアは厳しい表情で答えた。

「ねえ、エヴリーヌ。」

「ん。どうしたの?」

ある事を思い付いたエステルはエヴリーヌに話しかけた。

「エヴリーヌが前やった転移魔術?だっけ。それであたし達をレイストン要塞の中へ転移とかできないの?」

「それは無理。」

「なんで??」

あっさり無理と言ったエヴリーヌにエステルは首を傾げた。

「転移魔術は一度行った事がある場所でないと、転移する場所も思い浮かべれないから無理なんだ。」

「そっか………そういえば、工房長さん。あのオレンジ色の飛行船ってレイストン要塞によく行くのよね?」

エヴリーヌの説明を聞いたエステルは残念そうな表情をしたが、また提案が思い付いてマードックに尋ねた。



「ああ……。工房船の『ライプニッツ号』だね。資材の搬入や設備の点検で定期的に要塞に行っているが……」

「だったら、それに隠れて要塞に潜入するってのはダメ?」

「いや、基地に降りたクルーは全員チェックを受けるんだ。勝手に抜け出して行動するのは不可能に近いだろう……」

「ということは、積荷にまぎれて忍び込むのも無理か?」

念の為に別方向での潜入の仕方をアガットは尋ねた。

「ああ、生体感知器によって1個1個のコンテナが調べられる。この感知器というのがラッセル博士の開発したものでね。ネズミ1匹たりとも見逃さない優れ物なんだ。」

「う〜ん、やっぱりダメかあ……」

「……あ…………!」

マードックの答えを聞いたエステルは残念そうな表情をしたが、ティータはある事を思い付き、表情を明るくした。

「お姉ちゃん、覚えてない!?お姉ちゃんたちを案内した時、おじいちゃんが作ってた発明品!」

「あたしたちを案内した時……。……ああっ!」

「そうか……。僕たちも実験を手伝ったあの新型オーブメントだね。」

「うん、それだよっ!あの装置、生体感知器の走査を妨害する導力場(フィールド)を発生するの!起動テストもしてあるから大丈夫……ちゃんと動かせるよ!」

「まあ……さすがはラッセル博士といったところですか。」

「なに……本当か!?」

ティータの説明にプリネは感心し、アガットは驚いた。

「まったく博士ときたらいつのまにそんなものを……。その装置はどこにあるのかね?」

ティータの説明を聞いたマードックは呆れた後、尋ねた。

「えと、たぶん研究室のどこかに置きっぱなしになっ
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