第74話
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するヤツがいるか!」
「しかもそいつはテスト用の……!」
「す、すまん……。船が落とされると思って……」
一方男達は銃を撃った仲間を非難し、非難された男はバツが悪そうに言った。
「まあいい、このまま撤収するぞ!」
気を取り直した黒装束の男の内の一人の声で男たちがラッセル博士を抱え込んで、飛行艇に乗った。
「させないんだから!落っちろ〜……!ムグ!」
男達に向かって魔術を放とうとしたミントだったが、回復魔術をアガットにかけていたツーヤに口を抑えられた。
「待って、ミントちゃん!博士にも当たっちゃうよ!」
「あ………」
ツーヤの言葉にミントは魔術を放つのをやめた。
「では、我々はこれで失礼する。」
「あっ……!ま、待ちなさいよ!」
去ろうとする男達にエステルは声を荒げたが、意味がなく飛行艇は去って行った。
「お、おじいちゃああああん!」
そして飛行船はその場からいなくなり、ティータの叫びは空しく塔に響いた。
その後ティータはずっと泣き続けていた。
「うっ、うううう……お祖父ちゃん………」
「ティータ……」
「「ティータちゃん………」」
それを見てエステルとミント、ツーヤは悲しそうな顔をした。
「とりあえず……いったんツァイスに戻ろう。あの飛行艇のことをギルドに報告しなくちゃ……」
ヨシュアはつらそうな顔をしながらもこれからの方針を決めるための提案をした。
「ティータ……つらいとは思うけど……」
見かねたエステルがティータに話しかけた。
「………どうして、おじいちゃんが……ひどい……ひどいよぉ……」
エステルに話しかけられても泣き続けているティータにアガットは静かな声で話しかけた。
「おい、チビ。」
「……?」
パン!
意外な人物に話しかけられ呆けるティータにアガットは近づいてティータの顔に平手打ちをした。
「……あ……」
「ちょ、ちょっと!」
アガットの行動にエステルは驚愕の顔で見た。だがアガットは周りを気にせず話しだした。
「言ったはずだぜ……足手まといは付いてくんなって。お前が邪魔したおかげで爺さんを助けるタイミングを逃しちまった……この責任……どう取るつもりだ?」
「あ……わたし……そ、そんなつもりじゃ……」
アガットの静かな怒りを持った言葉にティータは青褪めた。アガットは追い打ちをかけるように言葉をさらに重ねた。
「おまけに下手な脅しかまして命を危険にさらしやがって……俺はな、お前みたいに力も無いくせに出しゃばるガキがこの世で一番ムカつくんだよ。」
「ご
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