第73話
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驚いている風に見えるリフィアに首を傾げつつ、エヴリーヌはリフィアを促した。
「あ、ああ。」
エヴリーヌに言われて、我に返ったリフィアは気を取り直してプリネ達と共に街の出口まで行き、ハロルド達を待っていた。そしてしばらくすると、妻らしき女性と息子らしき男の子を連れたハロルドがプリネ達の所に来た。
「お待たせしました。こちらが妻のソフィアと息子のコリンです。」
「ソフィアと申します。本日はよろしくお願いします。」
「こんにちは〜、お姉ちゃん達。」
女性――ソフィアは軽く会釈をし、男の子――コリンは無邪気な笑顔で挨拶をした。
「よろしくお願いします。じゃあ、早速ですが行きましょうか。」
「はい、よろしくお願いします。」
そしてプリネが歩き出すとハロルド達はプリネについて行った。その様子をリフィアは後ろから複雑そうな表情で見ていた。
(…………まさかこんな所で会う事になるとはな…………)
「リフィア、どうしたの?さっきから考え事ばかりで今日のリフィア、変だよ?」
「少し……な。あの者達と別れてから理由を話す。行くぞ、エヴリーヌ。」
「ん。」
リフィアとエヴリーヌは急いでプリネ達の所に走って行った。
〜トラッド平原〜
ツァイス市とリベールの名所の一つであるエルモ温泉とカルバード共和国を結ぶ関所、ヴォルフ砦へ行く道がある平原をヘイワーズ親子を連れたプリネ達は歩きながら自分達の仮の事情を説明した。
「将来の仕事のために遊撃士のお仕事を……お若いながら、立派ですね。」
「ええ、それにみなさん女性なのに戦えるなんて、同じ女性として尊敬しますわ。」
プリネ達が遊撃士の仕事を手伝っている仮の理由を知ったハロルド達は感心していた。
「フフ、ありがとうございます。でも、最近は女性が戦えても不思議ではない時代だと思いますよ?例えばリベールの王室親衛隊長で名高いユリア中尉も女性ですし、”大陸最強”を誇るメンフィル帝国の大将軍も女性ですから。」
「ハハ……確かに最近の女性は勇ましい方が多いですね。」
プリネの言葉にハロルドは苦笑いしながら答えた。そしてしばらく歩くと魔獣が現れた。魔獣を見てハロルド達は表情が強張った。
「!ハロルドさん達は下がって下さい。」
「はい、お願いします。」
「みなさん、お気をつけて……さあ、コリン。あなたもこっちにいらっしゃい。」
「うん〜。」
プリネの言葉に頷き、ハロルド達はプリネ達のやや後方に下がった。
「2人とも、行きますよ!」
「ああ。」
「ん。」
プリネは鞘からレイピアを抜いてリフィア達に声をかけた。
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