第72話
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ああ、逃げるとしたら、町かトンネル道のどちらかだ。急ぐぞ、ガキども!」
ヨシュアの推理に頷いたアガットはエステル達を促した。
「言われなくても!」
そしてエステル達はリフィア達に事情を話した後、手分けして地下道、街中を探したが黒装束の男達は親衛隊の軍服に着替え逃げたことしかわからず博士は見つからなかった。
〜遊撃士協会・ツァイス支部〜
結局博士は見つからず通報を受けた王国軍と中央工房にそのことを伝えた後、エステル達はギルドに報告するため一端ギルドに戻った。そこにキリカと遺跡を研究している教授、アルバ教授がいた。
「いい所に戻ってきたわね。」
「あれっ……」
「あなたは……」
「「「……………………」」」
(ご主人様、どうしたんでしょう……?いつも優しい雰囲気を出しているのに、今はなんだか怖い雰囲気を出しています……)
エステルとヨシュアはギルドに予想外の人物――考古学者のアルバ教授がいたのを見て驚き。プリネ達は顔には出さず警戒し、ツーヤはプリネが出している雰囲気に首を傾げた。
「おや……エステルさん、ヨシュアさん。それにあなた達は琥珀の塔の時のお嬢さん達……お久しぶりです、お元気でしたか?」
「……ええ。」
「……うむ。」
「…………」
「アルバ教授じゃない。ツァイスに来てたんだ。なに、護衛を頼みに来たの?」
気軽に挨拶したアルバ教授にプリネ達は警戒しながら、最低限に挨拶を返し、エステルはプリネ達の雰囲気に気付かず呑気に話しかけた。
「それどころじゃない。犯人たちの行方が判ったわ。この人はその目撃者。」
「へ……!?」
「なんだと!?」
教授が協会に来た理由を説明したキリカの言葉にエステルやアガットは驚いた。
「うーん、やっぱりただ事じゃなかったんですね。いやはや、通報に来てよかった。実は私、ついさっきまで塔の調査をしてたんですよ。」
「塔というと……。例の『四輪の塔』の1つですね。以前のように調査を?」
「この辺りだと平原道の北にある『紅蓮の塔』だな……」
プリネが尋ね、アガットはツァイス周辺の地理を思い出して、対象になる塔を声に出した。
「ええ、そしたら軍人が数名、中に入ってくるじゃないですか。最初は王国軍の調査でもあるのかと思ったんですが……。陰から様子をうかがっていると誘拐だの、逃走ルートだの、不穏な言葉が出てきましてねぇ。気になってしまったので、こちらに通報に来たわけなんです。」
「その軍人たち……どんな軍服を着ていましたか?」
教授の説明を聞いて、ヨシュアは気になっている事を尋ねた。
「ええと、蒼と白を
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